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コラム 学識者・企業人はこう考える!

静岡県環境ビジネス協議会視察会A

平成29年11月10日(金)、株式会社ノダ清水工場(MDF(中質繊維版)等製造施設)と富士山世界遺産センター(展示施設・地下水熱交換システム)の視察会が、静岡県地下水熱エネルギー利用普及促進協議会と静岡県環境ビジネス協議会の主催により、開催されました。

 

株式会社ノダ清水工場
株式会社ノダは、国産材を使用した建材等の製造を担う国内有数のメーカー、創業昭和38年、従業員数は全体で約1,000名。
清水工場は、昭和38年にハードボード工場からスタートし、同48年合板工場、59年MDF工場、62年造作材工場、63年階段工場と次々と新しい工場を建設し、製品の幅を広げていった。現在は住宅機器(内装建具、造作材、階段)、MDF等を製造(合板は富士川工場に生産拠点を移動)、98%が受注生産となっている。

 

MDFとは、木材を繊維化して熱圧成型した木質ボードで、天然の木にある反り等がなく、耐水性があるJIS製品である。水に強い上に透湿性があり、重量がある(長所でもあり短所でもある)。構造材、建材、繊維版として流通しており、当初はほとんどが輸入品だったが、最近は認知度も上がってきて、国産品も多く出回るようになってきた。

 

原材料は、広葉樹、針葉樹、梱包材、解体材、未利用材、間伐材をチップ化したもので、利用価値の高い原木を原材料として使用することはないという。日本繊維版工業会では、原料の約60%が解体材ということだった。

 

製造方法は、大きさの選別後、洗浄、蒸煮、解繊、接着剤添加、乾燥、成型、熱圧(180度)、冷却、養生、試験後、合格したもののみ最終的な仕上げを行い、完成するサイズは2×4m。この後、注文に合わせた寸法にカットされていく。注文を受けた製品ごとに原材料の配合を変更して製造しており、そのため原材料のチップは分別保管されていた。

 

これら製造に使われる熱源は、以前は重油を利用していたが、いまはチップ材として利用できない低グレードの木材をサーマルリサイクルとして利用することで、木材を余すところなく利用している。

 

新築住宅着工件数は、1980年代は160万個程度、2016年現在97万個であり、2030年予測では55万個と、今後、住宅業界はさらに厳しさを増すと言われている。2016年4月の熊本地震 では、2000年以降に建築された新しい建築基準をクリアした住宅も1回目の震度7の地震は持ちこたえたが、2回目の震度7の地震で多数倒壊した。1回目の地震で釘などの金具が緩み、2回目の地震で倒壊する、スリップ挙動が原因と言われている。

 

MDFは繊維が圧縮された構造で金具が抜けにくく、面で作る構造のため、筋交いを利用した従来構造と比較すると地震に強い。これからもMDFで安全を提供していきたいと意気込みを語った。

 

 

当日の様子

 

 

ノダショールーム

 

 

PEFC認証

 

 

ノダショールーム概観

 

富士山世界遺産センター(展示施設・地下水熱交換システム)

 

平成29年12月にオープンした静岡県富士山世界遺産センター(S造、地上5階、最高高さ約18m、敷地面積約6,000m2、延床面積約3,411m2)は、富士山に係わる包括的な保存管理の拠点とするとともに、富士山の自然、歴史・文化に加え周辺観光等の情報提供を行うなど、訪れる多くの人々のニーズに対応する拠点として整備された。

 

富士山周辺の地下水は年間を通じて水温が15度程度で、熱交換システムの適地とされている。民間企業では五條製紙、岡村製作所御殿場工場が導入済みだが、公共施設での採用は初めて。

 

夏季や冬季、冷温水はCOPが高く生成コストが安価な地下水利用ヒートポンプチラーをベースロードで運転し生成、冷温水不足及び再熱用の温水は空冷ヒートポンプチラーにて補う。これにより、以下のメリットがある。

 

・ 年間空調エネルギーの約72%を再生可能エネルギーで賄う予定
・ 年間「100t-CO2/年」程度の二酸化炭素排出量の削減
・ ランニングコストはガス焚きシステムと比較して40%削減
・ 水冷HP導入によるイニシャルコスト増分は約5年で回収可

 

地下水の利用方法は、オープンループ方式のうち井戸放流方式を採用、ボーリング孔にケーシングスクリーンを設置し井戸を構築、井水を揚水し熱交換の後、排水する方式だ。
この方式は地下水が豊富な地の利を活用でき、工事費が安価、工事費単価当たりの採熱量が格段に大きく、揚水のカスケード利用が可能となり、メリットが大きいということだった。

 

 

当日の様子

 

 

五條製紙の事例紹介

 

 

富士山世界遺産センター概観1

 

 

富士山世界遺産センター概観2

 

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