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コラム 学識者・企業人はこう考える!

食品廃棄物をエネルギー利用する小型メタン発酵プラントの開発

静岡県内には中小規模の食品製造企業が多く、そこから発生する多様な食品廃棄物のリサイクルを低コストに行うことは企業にとって大きな課題です。

 

環境調和に優れた食品廃棄物の処理方法としてメタン発酵が注目されていますが、これまでの導入事例は大規模で処理しやすい原料に限定されていました。そこで、油脂や固形分を多く含む難分解性原料でも高効率にメタン発酵が可能で、小型・安価なプラントの開発に取り組みました。

 

実験室規模で好気的微生物処理する検討を行い、処理工程を最適化することにより、3〜4日間程度の前処理で難分解性原料を可溶化する手法を確立しました。この前処理工程により従来20〜30日程度要していたメタン発酵処理工程を10日程度に短縮できることがわかりました。

 

基礎研究で得られた成果を活用し、可能な限り共通化を図ることにより、小型で簡易な一体化構造の前処理装置を備えたメタン発酵パイロットプラントを製作しました。このメタン発酵システムの採用により、メタン発酵効率の高い前処理液が得られることから、メタン発酵処理時間が短縮され、従来処理と比較して発酵槽容積も縮小できます。結果的に、全工程の処理日数が約2/3、メタン発酵槽容積が約1/2に簡易化され、プラントの小型化が可能となります。

 

今後は製作したメタン発酵パイロットプラントにより代表的な食品廃棄物排出業種で実証化試験を行い、プラント導入に関するコスト試算・環境アセスメントを検討します。さらに検討結果を業種ごとのモデルケースとして公開し、静岡版小型メタン発酵プラントの普及に努めます。ご興味をお持ちの方は遠慮なくご一報ください。

 

 

 

開発したメタン発酵処理システムのイメージ

 

 

 

開発したメタン発酵パイロットプラント(左:前処理装置 右:メタン発酵装置)

 

 

平成29年6月(執筆は5月)

 

静岡県 経済産業部 工業技術研究所 環境科 上席研究員 太田良和弘
E-mail:sk-kankyou@pref.shizuoka.lg.jp

 

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