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コラム 学識者・企業人はこう考える!

- 木質バイオマスの動向 〜浜松の事例〜 - 株式会社中野町チップ 取締役本部長 安間 光利 氏

                           

 私どもの会社では約50年間に渡って木材チップを製造してますので、浜松市を例に「木質バイマスの動向」を述べさせていただきます。木質バイママスの代表的なものとしては、廃棄物系の建設廃木材と未利用系の林地残材が挙げられます。

 

[廃棄物系]

この地域で発生する建設廃木材の多くが、チップ化されています。

チップ化と言っても、マルチング向・舗装材向・堆肥向・炭化向・ペレット化等の様々な種類がありますが、製紙用チップと燃料用チップの2つが主力となっています。

 

木質バイママスの発生と使用の需給バランスは下記のため、

 

過去    発生量 > 使用量

現在    発生量 ≦ 使用量

未来    発生量 < 使用量

 

 私どもチップ会社は、過去においては如何にチップを使用する販売先を確保するかが仕事でした。しかし現在においては、如何に材を確保するかが仕事となり、ますますその傾向は強くなると予想されます。

 

 材が不足する理由として、現在新築されている木造住宅は以前に比べて上位再生可能な無垢材の使用量が減っているため、今後の解体工事からは今までのような木くず発生が見込めないという材の発生量減少の側面がありますが、最大の理由は大型の新規ボイラーが NEDOの補助金で多数設置されたことによるチップ使用量の増加が要因です。既に業者間による材の奪い合いがおきており、チップ会社は生き残りをかけて厳しい局面を迎えてます。

 

[未利用系]

 間伐材等の林地残材は、賦存量があっても搬出コストが合わず、全国的にあまり利用が進んでいません。静岡県は海外・県外から多くのチップやパルプを輸入・移入してますが、中国やインドの新興国台頭で全ての資源確保が今後は難しくなるであろうと言われています。

 

 そんな中、地域で発生したものは地域内で利用する地産地消の考え方は、環境面だけではなく資源確保面からも極めて重要です。浜松市でも他地域と同様に、雇用確保(北遠地域の活性化・建設業から林業へのシフト)や健全な森林健維持のために、未利用材である間伐の必要性が叫ばれながらも、今現在は思うように進んでいません。

 

 企業が「環境のため」と言って利潤を追求せず会社を潰しては笑い者にされますが、浜松市において最近では間伐を退職者のレジャーや小中学生の環境教育として扱うなど、事業性や採算性に捉われない取組みが始められつつあります。

 

 この取組みのように、未利用材を利用するにあたっては行政や地域住民を含む幅広い方々の理解や協力が不可欠だと考えます。

 

平成22年2月

 

樺野町チップ

取締役本部長 安間光利

http://www.n-chip.co.jp/

 

 

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