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コラム 学識者・企業人はこう考える!

- 笛吹けど踊らず - 有限会社ヒロカワ物産 代表取締役社長 細川盛興 氏

 

昨今の地球環境問題はあえて説明する必要がないと思われるほど、テレビ、新聞、雑誌等、あらゆるメディアで報道されております。従って、企業のみならず、個人においても環境問題を知らない人はいないと思いますので、手前勝手ではありますが、当社業務でもある「ハード・ソフト両面での省エネの提案、環境商品販売」を通じて感じている事柄を述べさせていただきます。

 

冒頭でも述べた様に各メディア等の報道により、環境問題に対する意識は日々高まってきていることを感じる。しかし、そのレベルは「環境問題を意識している」レベルであり、「環境問題に取り組む」レベルになると尻込みする人がほとんどではないだろうか。

 

大企業は社会的責任、法的な問題によりCO2削減活動、汚染防止活動、ごみゼロ活動、3R活動等に取組んではいるものの、環境問題には歯止めがかからず、中小零細企業、個人に至っては、「意識はするが、取り組みには至らない」のが殆どだ。それはなぜか?

 

要因の一つが省エネ・環境対策にはお金がかかる、ということだろう。世の中に優れた環境製品は存在するが、そのほとんどが従来品と比べ高コストのものばかりである。つまり、省エネするには普段より余計にお金がかかるというのが本音なのだ。

 

したがって企業も省エネに対して費用対効果を求め、個人に関してはお金がかかるなら今のままでいい、という意識になるのである。よい製品、よいノウハウであってもコストがあわなければ導入しない、行動しないになってしまう。昨今の景気悪化における影響で、その状況に拍車がかかっていることは想像にたやすい。

 

また、日本を含め各国政府も環境問題に対して大きなCO2削減目標を打ち出してはいるが、現実的に可能か疑問視する声もあり、排出権取引は一部でマネーゲーム化の恐れがあるといわれている。

 

そして、もう一つの要因が「危機感の格差」であろう。各国の政策の違い、各企業の取り組みの違い、個人の意識の違い。現実的に影響が起き、危機感を持っている人間と、そうでない人間との意識格差が今の状態を生み出していると感じざるを得ない。

 

国、企業においても同じことがいえる。わが国においては、地球温暖化の影響といえば「多少の気温上昇」程度のものだろう。しかし、地球規模では国がなくなる、生態系が崩れるということが既に起こっている。

 

このような状況を対岸の火事とみるか、それとも隣接する火事とみるかで環境に取組む姿勢は大きく変わってくるのである。つまり、ハード(省エネ製品コスト)とソフト(危機意識の格差)の両立ができず、なかなか環境問題が改善しないのだ。逆にいえば、「経済的負担軽減」と「意識レベルの共有」を図ることが環境悪化の歯止め、改善の促進の方法であるといえるのではないだろうか。

 

最近では、消費電力が極端に少ない「LED照明」が大手企業のみならず零細ベンチャーからも発売されてきており、注目すべきは事務所・商店・工場等広く使われている直管型蛍光灯用LEDランプ管、水銀灯タイプ、投光器タイプユニットも開発販売されてきていることである。

 

電力削減に比例したCO2削減が大きく、寿命が長い、紫外線も出なく昆虫飛来防止効果や物品の劣化防止等の効果、その他の従来ランプにない多くの特徴を有している。現在のこれら製品価格は従来のランプ管に比べれば比較にならない価格帯であるが、点灯稼働率やLEDランプの特長効果を望み活かす場合は、十分な費用対効果を見込むことが可能だ。

 

また、多くの工場で導入されているコンプレッサーのエアードライヤーにおいても、電気エネルギーを使用せず、尚且つメンテフリーで、エアー中の水分、油類、異物を99.9%除去するものが登場し、省エネ、CO2削減効果に期待がされている。

 

本来であれば「お金」と「環境」は秤にかけてはいけないが、現実的には上記製品のように利用者側の導入負担を如何に軽減させるか、また利用者側は危機感を更に上げて省エネに取組むことを考えなければ、環境問題の解決には結びつかないと思われる。これには、一企業のみならず、行政も含めた根本的な検討における解決策の見出しが必要だ。

 

本執筆にあたり、当社業務を通じて感じている事柄を記載させていただいたが、環境問題解決のお題目を唱えることのみに奔走し、問題点を直視することを避けていたら何も解決に至らないということを考え直してみるきっかけになればと思う次第である。

 

「笛吹けど踊らず」では何も解決できない。吹き手と踊り手がお互いを考え、状況を直視し、解決策を見出すことも必要ではないかと感じます。

 

平成21年9月

有限会社ヒロカワ物産

代表取締役 細川盛興

http://www2.tokai.or.jp/hirokawa-co/index.html

 

 

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