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コラム 学識者・企業人はこう考える!

- 「水田の3倍活用」で地域農業に活力を生む - 森町議会議員 鈴木 晃 氏

 冬は水田を一面に銀の波のように、レタス栽培のビニールトンネルが覆い、初夏には早朝からスイートコーンを収穫し直接消費者に販売、多くのお客さんが朝露の光るこのとうもろこしではと買い求められ、秋には稔りの季節を象徴する稲穂の波――。

 

 一区画の水田がこんなに風景の移り変わりを見せている。水田を「3倍活用」した独創的農学者の挑戦が、地域農学を育くみ、今では多くの農家がこの作型に取り組まれその姿も大きく変化し、若い担い手の育成にも繋がっている。

 

 「水稲+レタス+スイートコーン」の輪型体型を定着化した主な要因は、昭和60年代の米余りからでの農業施策によって水田再編対策事業が始まり、水田転作の推進事業からスイートコーンの導入を図り、従来の「水稲+レタス」に栽培を加えて水田を3倍活用した利用方法である。生産性をより高めるには、借地、雇用労力の活用により大規模経営の安定化と拡大を進めることにより、平成19年の生産規模面積は、水稲14ヘクタール、スイートコーン9ヘクタール、レタス8ヘクタールで、延べ面積31ヘクタール、総売り上げ「1億円」突破により効率的農業の展開を実践している。

 

 過去には「ゼッタイに無理」と言われたこともあった。スイートコーンの跡地に米栽培――。「それは不可能でしょう。」稲作技術員は誰もが口を揃えて、「土にはたっぷりの肥料が残り、コーンの葉・茎などの残さの鍬込みもあり養分が多すぎて、草枯れ、生育不良で青く活着しない。

 

 やっぱり最初は、「いもち病」の発生や倒状で苦労したが、田植え直後からの長期間、深水管理を続けることにより根の育成を止め、養分の過度の吸い上げが抑制し、7月の盛夏の植え付けでも収穫可能の生育で、栽培も可能となり経験の蓄積によって、無理なことが実現した。

 

 「3倍農法」を取組むことで、レタスの生育経過も良好で、病害虫の発生も減り、除草効果も上がり、水を張ることにより土が滅菌されて、稲が余った養分を吸収することで、刈り穫り後のレタスでの施肥設計も基準に従って計画できている。だから米を作ることは、土づくりにも、と考えている。

 

 この「3倍活用」は広い農場の面積と、自然環境の状態が毎年同じでないことからも、一番重要と思っていることは、作物の成長の姿を観察し、適格な管理をする必要性が大切な問題となる。そこで私は、朝夕の圃場巡回により現状の生育の状況を見て管理、作業指示を従業員に司令塔の役割のごとく指示する。このことで高品質生産と大規模栽培が実現した。

 

 また観察力こそ現代農法の冥利とも考えられる。「おいしい農産物作りを通じ、豊かな地域環境を未来につなげます」を経営理念とし、感謝、信頼、飛躍を社訓として森町農業の発展と振興に努力を致します。

                            

平成20年 8月

森町議会議員

                             鈴木 晃

  
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