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コラム 学識者・企業人はこう考える!

- サービスによる差別化について - 有限会社ヤードウエスト浜松 代表取締役 山田 昌人 氏

 これまでの廃棄物事業においては、他社との大きな差別化が難しく価格による競争が大きなウエイトを占めていました。そのため、結果的にダンピングを招き利益率の低下という事態に陥ってしまうケースが多々ありました。しかし廃棄物処理の適正化、リサイクルの促進、循環型社会へのパラダイムシフトに伴い、廃棄物ビジネス業者への社会的ニーズも確実に変化しますので、もはや価格競争では勝ち抜けなくなります。

 

 近年、「サービサイジング(Servicizing)」が注目されています。「サービサイジング」とは、一般には「これまで製品(モノ)として販売していたものをサービス化して提供する」ことを意味します。環境に対して関心の高い欧州では、環境負荷を減らしながら経済を成長させるという観点から注目されています。わが国では、松下電器グループの「あかり安心サービス」がよく知られています。これは蛍光ランプを販売するのではなく、「あかり」という機能のみを提供する機能販売型のビジネスです。主に工場や法人の事業所などに向けて提供されています。一般に性能が上がり、製品寿命が長ければ長いほど買い換え需要を喚起できず、製品の販売は伸び悩み収益性も低下しますが、「あかり」という機能のみを提供するならば、逆に製品の寿命を延ばすことでコスト削減につながり収益性は高まり、さらに蛍光ランプも確実に自社で回収できるためリサイクルの促進につながるのです。

 

 そもそも、廃棄物処理事業はサービス業に属します。排出業者に代わり廃棄物処理というサービスを提供するのです。サービス業とは、顧客ニーズを的確に掴むことが源泉です。

今、排出業者が真に何を望んでいるか、そのニーズを的確に掴んでいますか?もはや安価で廃棄物を処理して欲しい(従来の排出業者のニーズ)という時代ではないのです。これからは、別のニーズが発生します。ISO14001シリーズ取得やゼロエミッション、環境型社会へのパラダイムシフトにより、廃棄物の排出量が確実に減少します。その厳しい事業環境の中で廃棄物を取り合い、少しでも受け入れようとダンピングするのでは、利益率の低下を招き、何より全く顧客ニーズを掴んでいないことになり、事業継続にも影響を及ぼします。そうではなく、顧客が何を望んでいるのか、何に困っているのか、そのニーズを的確に掴み,応えていくことで顧客との長期的な信頼関係が構築され、収益性を高めていけると確信します。

 

 つまり、これまで廃棄物というモノを中心に捉えていた事業から(ハード)、いかに顧客ニーズに応えるかというサービスに転換した事業が(ソフト)求められるのです。排出事業者はコスト削減やリスク削減、社会的要望などから、廃棄物の排出量を減らしたいと考えています。そのため、究極的には、廃棄物を減らしながら、なおかつ収益性も高めるという逆説的なビジネスが我々には求められるのです。あたかも、製品寿命を高めながら、なおかつ収益性を高めている「あかり安心サービス」のように。

                            

平成20年2月

(有)ヤードウエスト浜松

                             代表取締役 山田昌人

 

 

  
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