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コラム 学識者・企業人はこう考える!

- 産学連携による環境ビジネスの創出 - 静岡県立大学環境科学研究所 教授 坂田昌弘 氏

 最近では、環境ビジネスの重要性や必要性が十分に認識され、廃棄物処理サービス、各種のリサイクル製品や多様な環境配慮型製品等、日常社会のあらゆる場面でビジネスが成立する可能性があります。それ故、環境ビジネスの市場規模は、今後も拡大していくことが期待されています。

 

 私は、長年電気事業の研究所((財)電力中央研究所)に在籍していましたので、その事業分野の環境ビジネスに少なからず関わりました。以下に、一例をご紹介します。

 

 1999年2月に新たにホウ素の水質環境基準が設定され、また2001年7月には排水基準が設定されました。石炭火力発電所(わが国の発電電力量の約30%を占める)の排煙脱硫排水には、石炭に由来するホウ素が高濃度で含まれることが報告されています。我々の研究グループでは、イオン選択性電極(テトラフルオロホウ酸イオン(BF4-)電極)を用いる電位差分析法に着目し、この方法に基づくホウ素のオンラインモニターをメーカーとの共同研究で開発しました。現段階ではビジネスとして成功しているとは言えませんが、現場でのホウ素濃度の監視が可能なプロセスモニターに対する事業者のニーズと、我々の基礎研究の成果(シーズ)が製品に結び付いた好例です。

 

 環境ビジネスを成功に導くためには、環境規制の動向や社会のニーズを的確に察知することと、技術や製品開発を可能にするシーズが重要です。さらに、それを実現するためには、メーカーとの連携(共同研究)が不可欠であることは言うまでもありません。

 

 今年の4月より、静岡県立大学は静岡県公立法人となり、産学連携は益々重要な課題となっています。私が所属する環境科学研究所は、化学、生物、工学等、環境に関わる広範な分野の研究を行っています。詳細については、ホームページ(http://kankyo.u-shizuoka-ken.ac.jp/EnvInst.html)をご覧ください。

 

 また、当研究所は、静岡県内の環境問題(例えば、佐鳴湖の水質汚濁や富士山トイレ問題)にも積極的に取り組んでいます。私は、これらの研究成果をシーズにして、県内の事業者との連携により環境ビジネスを創出することが可能になるのではないかと考えています。そのためには、双方の情報交換が必要です。県が主催する研究会やセミナーへの参加はもちろんのこと、本「エコマート静岡」の活用も有効な手段の一つです。これらに加えて、事業者の方が当研究所に直接ご相談に来ていただくことを歓迎いたします。

 

平成19年9月

静岡県立大学環境科学研究所

教授 坂田 昌弘

  

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