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コラム 学識者・企業人はこう考える!

- 環境ビジネスに関して思うこと - 松下 秀鶴 氏

 

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 現在、環境ビジネスと産業経済活動とは相補的関係にあると考えられている。産業経済活動を維持・発展させるためには、再生不可能資源由来の生産物の循環利用や石油・石炭に頼らない再生可能な永続性のあるエネルギーの創出、緑と光とゆとりのある生活環境の創造が不可欠であるからである。

 

 経済活動は多岐に亘る。グローバルなものもあれば、ローカルなものもある。それぞれの人間・経済活動にはそれらに対応した環境ビジネスが発生する。それぞれの国、地域における人口動態の推移やそこに住む人々の欲求や価値観は経済活動や環境問題に強い影響を及ぼす。

 

 現在、比較的順調に進んでいる環境ビジネスは主にグローバル企業が採用しているビジネスである。各種製品を製造する際の原材料や部品のグリーン購入、製品のリサイクル・リユース、気候温暖化対策の一環としての排出権ビジネスなどを含む様々なビジネスが進行しつつある。今後大きな経済発展が期待できる発展途上国などへの環境汚染対策技術の移転なども大きなビジネスチャンスとなるであろう。

 

 これに対して、国内のローカル経済に対応する環境ビジネスは必ずしも順調とはいえないように思われる。その主な理由はローカル企業の環境ビジネスの規模はグローバル企業のそれよりはるかに小さく、ビジネスとして成立しにくいためである。

 

 一方、われわれの静岡県環境ビジネス協議会が取組むべきビジネスはローカル経済に関するものが多い。ここではグローバル企業が採用している環境ビジネスモデルは成り立ちにくい。本協議会でも、地域の環境問題に対処するための技術が色々つくり出されている。しかしこれらの技術などを駆使したビジネスモデルは必ずしも熟していないように思われる。地域に適した環境ビジネスを構築するには、まず、特定の地域を選び、その地域の特徴・問題・発展の方向などを詳細に検討し、どのような技術、どのような事業を組み合わせれば関係者ばかりでなく地域住民も喜ぶウィン・ウィンの事業となるのか、協議会会員と多くの地域関係者との親密かつ多面的な話し合いが必要であろう。

 

 “最初に言葉ありき”とか、“最初に行動ありき”という言葉がある。私はこれらの言葉をすばらしいと絶えず噛みしめている。しかし、人口が減少しつつある地域の環境と産業・生活を守り、豊かでゆとりのある地域を創出するビジネス構築のためには、これらの言葉の前に“最初に熱き思いありき”という言葉が必要のように思われる。

何事も“狭き門より入れ”である。

 

平成19年8月

 

松下 秀鶴

  

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