静岡県環境ビジネス情報サイトエコマート静岡メニューへスキップ本文へスキップ

サイトマップ

ホーム >

ビジネス事例紹介 >食品リサイクルループの構築を目指して(米久株式会社)

ここから本文

ビジネス事例紹介 環境ビジネス成功の秘訣

食品リサイクルループの構築を目指して(米久株式会社)

米久株式会社

資本金 :86億34百万円 (平成22年2月現在)
創 業 :昭和40年12月
従業員数:892名(平成22年2月現在:単体正社員)
(グループ従業員数:3,448名(平成22年2月現在))

静岡県では静岡県バイオマス総合利活用マスタープラン策定や、ふじのくに未来のエネルギー推進会議などの設置により、県内のバイオマス資源の利活用を推進している。バイオマス資源には、木質バイオマスや廃棄物系バイオマスなどがあり、食品リサイクルの推進はバイオマス利活用の観点から重要なテーマである。

今回は食品リサイクルに取り組まれている米久株式会社執行役員の土屋昌樹氏、取締役の福西毅氏、総務部兼CSR室の吉野洋一氏、生産本部の山田修氏、永田憲正氏、エコ・プロジェクトセンターの古屋明広氏、CSR室の熊王康宏氏にお話を伺った。


---まずはじめに貴社の概要について教えていただけますか。

 当社は昭和40年に沼津市で食肉の加工・卸を業として創業し、その後事業を拡大し,平成22年現在で国内に10工場,20営業所、海外では、アメリカやタイにも拠点を設けています。近年では養鶏や養豚事業にも着手し、川上から川下までのバリューチェーンの強化を推進しております。

環境への主な取組としては、平成16年に食肉加工残渣等から堆肥作りを行うエコ・プロジェクトセンターを設置し,契約農家でその堆肥による、商品用の原料野菜の生産委託を行う事業も展開しています。

製造販売しているリサイクル肥料「コンポストパワー」

---いわゆる食品リサイクルループですね?

はい、当社で製造・販売しているロールキャベツの一部は、先ほどお話した堆肥を使って作られたキャベツを使用しています。当堆肥の製造は米久グループのリサイクル事業の一環で取り組んでいまして、食肉加工時の残りかすや汚泥を原料に製造しています。作られた堆肥は「コンポストパワー」という名称で普通堆肥登録して製品化し、契約農家で使っていただき、完成した農作物を我々が買い上げ、製品にするというものです。

---リサイクル事業で堆肥づくりを始めた経緯について教えてください。

もともとは、社内の有志が集まって始めた活動です。
その活動が広がり今では社をあげて取り組むようになりました。平成15年には農水省の生産振興総合対策事業に認定され、平成16年には堆肥作りを行うエコ・プロジェクトセンターが始業し、今に至っています。当初は堆肥の在庫を多く抱えて悩んだ時期もありましたが、継続して努力した結果、今では堆肥の評判も上がり受け入れ先も順調に増えています。

---リサイクル事業で堆肥ができるまでの流れはどのようになっていますか。

 食肉加工工場の製造時に排出される脱水汚泥や、加工残渣を乾燥させたものを富士宮市朝霧の「エコ・プロジェクトセンター」で牛ふんやビールかすなどと混ぜ合わせ、製品化しています。生産された肥料は契約農家やスポーツ施設の芝生施肥などに利用されています。

食品廃棄物乾燥設備

発生する食品廃棄物

---食品リサイクル堆肥は、現在受け入れ先が見つからず供給過剰になりやすい問題が指摘されていますが、貴社が安定的に需要を確保しているのには秘訣はありますか。

 今でこそ需要と供給のバランスが整い始めましたが、一時は在庫過多で、リサイクル事業の存続が危ぶまれた時期もありました。しかし、品質にこだわり地道に営業努力を続けたことが今の結果に結びついていると思います。堆肥は販売商品ですので普通肥料登録も受けて品質管理も徹底しています。

---リサイクル肥料(コンポストパワー)のユーザーの評判はいかがですか。

品質が良いということでリピーターとして使っていただいている施設が増えてきています。例えば品質を重視するスポーツ施設の芝生の育成にも継続して使っていただいていますので、それなりに評価していただいていると理解しています。地道な努力を重ねたことでリピーターや口コミによる需要が広がっていったのではないかと思っています。

---リサイクルループの取り組みの一環で「山崎製パン」さんや、「ユニー」さんと協力して商品開発を行っているなどの取り組みがあるようですが、環境分野で企業連携する取り組みの広がりはいかがですか。

リサイクルループを行うために新たに設備投資をする予定はありませんが、現在の設備でリサイクルループに入っていけるような内容であれば積極的に関わっていきたいと思います。

堆肥を製造している富士宮朝霧の
エコ・プロジェクトセンター

リサイクル肥料の堆積発酵の様子

 

また環境分野ではありませんが、産学連携の取り組みを通じて成果が上がった事例はあります。例えば感性評価実験を基に金沢工業大学の研究所とパッケージデザインを共同開発したところ、売上の増加に結びつきました。このように社会貢献を推進しつつ採算を重視し、社内に還元する活動は今後も取り組んでいきたいと思います。

---では最後に今後展開しようとしている取り組みはありますか?

 環境への配慮は会社の方針として大変重要視しています。その方針に沿ってさまざまな活動に取り組んでいきたいと思います。平成21年には「しずおか未来の森サポーター事業」に参加し「富士山こどもの国」内の約26ヘクタールの森林保護に関する協定を静岡県、富士市、米久で結びました。今後も地域に根ざした、従業員の手による、身の丈で地道に続けられる活動を継続的に取り組んでいきたいと思います。

一言PR
米久グループは、「感動を創る」をグループ全体の基本精神とし、「私たちは食の歓びを創造し、人々に豊かなくらしをお届けします」との経営理念を掲げて事業活動を推進しています。 また、資源・エネルギーを有効に活用し、地球環境に配慮した事業活動を行い、健康で豊かなくらしが持続できる社会の実現に貢献する。という環境方針のもと従業員全員が参加できる活動を推進してゆきたいと考えております。

プロフィール

土屋 昌樹(つちや まさき)
米久株式会社 執行役員 管理副本部長 兼 CSR室長
1979年 入社
1999年 御殿場高原ビール社長就任
2007年 執行役員(現任)


福西 毅(ふくにし つよし)
米久株式会社 取締役 常務執行役員 生産本部長
1983年 入社
2008年 常務執行役員(現任)
2009年 生産本部長(現任)
2010年 取締役(現任)

米久株式会社http://www.yonekyu.co.jp/
〒410-8530 静岡県沼津市岡宮寺林1259番地
お問合せ http://www.yonekyu.co.jp/company/center/

 

前に戻る