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ビジネス事例紹介 環境ビジネス成功の秘訣

間伐材、もっと使いましょう(株式会社八ヶ代造園)

株式会社八ヶ代造園

設立年 :昭和52年
資本金 :2,000万円
従業員数:20人

植栽工事や農業利用など、以前は需要が多かった間伐材だが、時代の流れとともに利用量は減少し、今ではほとんどの間伐材が山から搬出されず置き去りとなっている。
今回は、間伐の重要性を訴え、その利用の促進のため、自ら製品まで開発した袋井市にある株式会社八ヶ代造園代表取締役八ヶ代社長にお話を伺った。


―――最初に御社概要について教えてください。

当社は、植栽、庭園、エクステリア関連工事等の造園業を中心に、グランド造成工事、公園芝生管理、伐採処分工事、木くず処理、法面工事等を行っております。

環境には特に力を入れており、当社の理念、活動方針を見ていただければそれがお分かりいただけると思います。また2007年にはエコアクション21の認証を取得しています。

環境理念
(株)八ヶ代造園は造園工事・事業活動を通じ、地域社会の緑化推進に寄与するとともに、工事で発生する伐採廃棄物等を、チップ化処理して土壌に還元する事業を展開し、循環型社会の構築、及び地球温暖化防止対策に貢献します。

活動方針
(株)八ヶ代造園は造園工事・伐採廃棄物のリサイクル処理活動における環境負荷を把握し、その削減を行い、次の取組みについて自主的かつ積極的に改善推進します。

1.地球温暖化防止のため、二酸化炭素排出量の削減に努めます。
2.伐採廃棄物(木くず)等のリサイクル化を推進し廃棄物を削減します。
3.雨水の利用等により水の使用量の削減に努めます。
4.化学物質を含む農薬などの削減に努めます。
5.環境に配慮した資材・事務用品を購入します。
6.環境関連法規等及びその他規則を遵守します。

この方針を全社員に周知させ、全社員一丸となり継続的改善を推進します

―――今回取材に伺ったのは、誰もが導入可能な間伐材を利用した製品を開発されたと伺ったからです。間伐材を利用した製品というのは、公共事業等の事業用はありますが、一般のユーザーが利用できる製品は珍しいですね。

はい、このたび当社では、間伐材を利用したフェンス「マルボウくん」を開発しました。
公園や道路等での利用はもちろん、造園屋の作った製品ですので、個人宅のお庭での仕切り、目隠しとして利用できるフェンスです。
マルボウくんには以下の3種類があり、和風、洋風等、お庭の雰囲気にあった仕様を選択できるのが特徴です。


1.間伐材を組み合わせたマルボウくん


2.間伐材と杉板を組み合わせたマルボウくん


3.間伐材と竹材を組み合わせたマルボウくん


バリエーションも豊富です

木製フェンスは人気は高いのですが、杭を地面に直接埋めるため、8年程度すると杭が腐り、8年程度のサイクルで全交換が必要です。そのためコスト面で、金属製フェンスを採用される方が多くなっているのが現状です。

当社では、こうしたユーザーの皆様の声を受け、杭を直接地面に埋めない工法を開発しました。従来よりも腐食への耐性が上がるとともに、交換時のコストを大幅に抑えることができるようになりました。木材については、防腐処理により最大18年程度までの腐食防止効果を添加できますが、ユーザー様が日ごろのメンテナンスをしていただけると、耐久年数はもっと上がります。

―――ユーザーとしてはフェンス材を選択できる幅が広がりましたね。施工面についてはいかがでしょうか。

いわゆるキット化した製品ですので、施工は簡単です。
手順は、地面に専用の基礎を埋め、そこに間伐材である杭棒を立て固定します。次に地面と水平に間伐材や杉板、竹材をはめ、基礎を完全に固定し、最後に上部を専用の止め金具で固定して完成です。

と、口で説明するのは簡単ですが、ここまで製品を完成させるのは本当に大変でした。

こちらをご覧ください。これは基礎部分に埋め込んで丸太を固定する部材の開発段階のものと、現在使用している完成した製品です。 開発段階では鉄など様々な素材を検討しましたが、耐久性のため行き着いたのは、この地方での製造が盛んな鋳物です。

また形状・スリットは木を現場でスムーズに挿入するためであり、軽量にするために厚みにもこだわりました。これらの工法で特許も取得しております。


初期の基礎部材(鉄製)


現在の基礎部材(鋳物)


上部は眼鏡型部材で固定

―――造園を生業とする御社が、なぜ間伐材を利用した製品の開発をされたのでしょうか?

そのお話をする前に、先に間伐の話をさせていただいてもよろしいですか?

間伐とはなにか、といいますと、木の成長に伴い、木を間引くことで、木をより大きく成長させるために必要な作業です。ですが間伐にはもっと大切な役割があります。

自然の山には、広葉樹や針葉樹など様々な種類の木々が、様々な大きさで生え、更に笹やつる植物、草などが繁茂し、シカやイノシシ、タヌキなど、大変豊かな生物層を形成しています。こうした自然の山は素晴らしい保水力を持っています。

ところがスギやヒノキなど植林によって形成された山は、木の成長スピードがみな同じなので、密集してくると太陽の光が地面まで届かなくなります。

すると下草が育たず、植林された木のみが単独で形成された山となり、結果、山の保水力は低下し、土壌の流出や山腹崩落を招く原因となります。

土壌の流出や保水力の低下といわれてもピンと来ないかもしれませんが、これらは私たちの生活に多大な悪影響を及ぼします。

日本は水が豊富な国といわれていますが、貴重な淡水資源の多くは山に蓄えられています。
山の保水力低下は、私たちの生活用水がなくなることを意味します。
また土壌の流出は、周辺海域へ影響し、漁獲量低下などの深刻な影響をもたらします。

更に単純な植物層下では、シカなどの鳥獣類は繁殖できませんので、近隣の山の植物を食い尽くし、それでも足りないので、里山に降りて、田や畑を荒らします。農林水産省の発表によると、野生鳥獣による農林水産産業における被害額は213億円(平成21年度)にも上ります。

昔は、農家や植栽工事、足場工事などで、たくさんの間伐材が利用されました。間伐材の需要が多かったので、山も健康・健全でした。ところが、需要が減り、山に人の手が入らなくなり、現在の状況を招いています。

間伐材の利用を促進するため、間伐材を使った製品を、造園屋が開発しました。

―――最後に、今後の目標等をお聞かせ願えますか。

道路と歩道の間に、ツツジなど植栽を行っているケースが多く見受けられますが、手入れが行き届かず放置されていたり、それによって歩行者・自動車の邪魔になる、歩行者が見えずらい、などのお話を聞きます。

マルボウくんに置き換えていただくことで、基本的にメンテナンスフリーですので、これらの問題が解決できると考えていますし、見た目にも貢献できると思います。

間伐材の利用推進のため、マルボウくんの普及に努めていきたいと考えています。

一言PR
マルボウくんとは、間伐材(芯材)を使用した環境に優しい「エコ丸太フェンス」です。静岡県内産の間伐材を利用することは、地球温暖化にストップをかける役割を担うとともに、地域の森林を育むことにもつながっています。

八ヶ代 幸一(やがしろ こういち)
株式会社八ヶ代造園 代表取締役
1948年 鹿児島県生まれ
1977年 八ヶ代造園を設立
2012年に設立35周年を迎えた


株式会社八ヶ代造園 ( http://www.yagashiro-ls.co.jp/ )

(本社)袋井市田町2丁目11-13

TEL0538-43-4355 FAX0538-42-8399

問い合わせ http://www.yagashiro-ls.co.jp/contact/index.htm

 

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