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ビジネス事例紹介 環境ビジネス成功の秘訣

炭化によるCO2固定化で温暖化を抑制(有限会社渡邉組)

有限会社渡邉組

資本金 :300万円
従業員数:12名
創業年 :1983年5月

米オバマ政権の掲げるグリーンニューディール政策や環境省のエコポイントなど、地球温暖化防止の取組みは加速状態であるが、今回はちょっと変わったCO2排出抑制策をご紹介したいと思う。木材を“炭化”し炭にすると、CO2の排出抑制に繋がることをご存知だろうか。今回は、産業廃棄物中間処分業許可「木炭の製造処分」を有する有限会社渡邊組 代表取締役 渡邊圭三 氏にお話を伺った。

 


-―では最初に貴社概要について教えて下さい。

当社は1983年、型枠工を主な業として創業しました。型枠工は廃材が多く出まして、これらは自社焼却炉にて焼却処理しておりましたが、廃掃法・ダイオキシン類対策特別措置法等により、野焼きや焼却が規制されるようになり、簡単には焼却処理が出来なくなりました。

そこで1998年に新規事業として産業廃棄物処理業の許可を取得しました。その頃には解体業なども手がけており、発生した様々な廃棄物を自社で処理するとともに、当時盛んだった道路開発に伴って発生する生木の処理を受入れ、それが次第にメインの業とするようになりました。

当社は木くず・廃プラ他4品目の中間処分業許可を持っていますが、今では処理物全体の9割近くが生木となっています。

―――焼却が規制され始めたのは今から約10年ほど前でしたね。木材を焼却していた事業者さんにとっては負担が大きかったと聞いています。受け入れた生木等はどのような処理をされていますか?

現在、チップ化が約8割、炭化が1割、残りの1割が薪です。生木のチップは、以前はあまり利用用途がありませんでしたが、最近は地元企業様にボイラー燃料としてそのほとんどを利用して頂いており、他に堆肥やマルチング材等に利用されています。薪は、大井川鉄道様のSL燃料用、炭は商社を通じて販売していますが、農業用や工業用に利用されていると聞いています。受け入れた根株の山重機で振るい&小割り

生木のうち、特に根株は石や泥を噛んでいて手間がかかるため、産廃処理費用も高額で、リサイクルが難しいものとされています。当社ではこの処理困難廃棄物といわれる根株のリサイクルを行っています。

受け入れた根株の山

重機で振るい&小割り

――根株類は、通常、焼却処分がほとんどですよね。そのまま破砕機にかけチップ化しようとすると、石や泥が多く、破砕機の破損、またボイラーの破損等、事故の原因となりますね。どのようにして根株リサイクルを行っているんですか?

はい、根株リサイクルの方法は「炭化」と呼ばれる方法で木炭にするものです。

受け入れた根株は重機により振るい、小割りし石や泥を落とし、所定のサイズに揃えます。これを専用の釜に入れ、(直接着火させるのではなく)焚口より薪で炭化炉内部温度を上げます。一定の温度まで上昇すると炭化炉内部の原料が熱分解を始め、炭化が進行し、木炭が完成します。

この窯は当社のオリジナルで、構造はバッジ方式の自燃式炭化炉、基本的には昔ながらの炭窯を応用したものになります。製作に当たり、当社会長と全国各地の炭窯を視察に行き、色々な人の意見を取り入れ、当社会長が設計し自社で作りました。

自社製の炭窯

炭の搬出作業

―――これだけの立派な窯を作れるというのは、型枠工のノウハウがないとできませんよね。産業廃棄物処分業の許可はどのような内容なんですか?

この窯の業許可取得が平成18年、「木炭の製造処分」という許可内容となっています。当時、炭化炉が色々と出回り始め、炭化炉と焼却炉の違いに関するガイドラインが制定されたばかりの頃でした。当社は、ガイドライン制定後に県内で許可を取得した第1号だと聞いております。

本許可における事業の範囲は、「木炭に加工可能な生木に限る」とされておりますので、上記以外のものは木炭の原料にはできません。つまり、建築廃材等の汚染廃材が混ざることがなく、木炭の安全性については自負しております。

昨年度は県のリサイクル認定制度へも申請を出し、多くの皆様のご協力のおかげで認定を取得することができました。

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