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ビジネス事例紹介 環境ビジネス成功の秘訣

エネルギー転換期を迎えて(清水エル・エヌ・ジー株式会社)

清水エル・エヌ・ジー株式会社

資本金:30億円
設 立:1992年
従業員数:44名(役員4名)

米国オバマ大統領のグリーンニューディール政策に代表されるように、2009年は人類にとってエネルギー転換初年度といっても過言ではない。原油の代替エネルギーとして上げられるものは数多いが、その中でも今回は石油と同じくらい身近なエネルギー「ガス」を取り上げてみたいと思う。
静岡県中東部を中心に都市ガスを供給する基地となっている清水エル・エヌ・ジー株式会社の原山氏にお話を伺った。

 


――先ずは御社の概要について教えて下さい。

当社は、1992年に静岡ガス鰍ニ東燃ゼネラル石油鰍フ出資により設立された企業です。
静岡県唯一のLNG受入基地として清水港に建設され、1996年より操業を開始しました。事業内容としては、静岡ガス鰍フ製造部門を担っており、LNGの受入と貯蔵、そして都市ガスの製造を行っています。

ご存知かもしれませんが、LNGとは、Liquefied Natural Gas (液化天然ガス)の略で、メタンを主成分とした天然ガスを冷却・液化した無色透明の液体です。天然ガスは、海外のガス田から気体の状態で採掘され、液化プラントで約マイナス162℃という超低温までに冷却されて液体となり、この時ガスに含まれる硫黄分などの不純物も取り除かれます。また、LNGは気体の状態に比べて体積が約600分の1になるため、大量輸送が可能となります。

当社では、世界中に豊富に存在する天然ガスのうち、マレーシアやオーストラリアなどで産出されたものをLNG船により受け入れています。

また、LNGは、海水を使って気体に戻すため、大気汚染の原因となる物質は排出せず、海水が汚染される心配もありません。気化された天然ガスは、熱量を調整した後、付臭剤を加えて、都市ガス(13A)として皆さまのもとへお届けしています。

LNG気化器

3号LNGタンク

1996年に1号LNGタンク(8.3万kl)が完成し、同年マレーシアから第1船が入港・受入を開始、2001年に2号LNGタンク(9.4万kl)、そして増大する天然ガス需要に対応するために、2009年から7MPaガス製造設備も増設され、同年3号LNGタンク(16万kl)が完成し、本年1月から運用開始となっています。

清水港は水深が約22mと非常に深く、大型船が入港できる港です。
大型のLNG船を使えばLNGの大量輸送が可能となり、輸送効率を上げることが出来ます。

―――3号LNGタンクの容量もこれまでに比べて大きいですね。タンク内部はどのような構造になっているんですか?

 

はい、左の図は、地下式LNGタンクの内部構造です。

3号LNGタンクは、直径72m、深さが約40m、容量は16万klと、1,2号タンクの約2基分の容量となっています。タンクは、側壁は2.3m、底版は5m以上のコンクリートで覆われており、予測される東海地震にも十分耐えられる設計となっています。タンク内部は超低温に強いステンレス製のメンブレンが張られ、屋根には同様に超低温に強い9%ニッケル鋼が使用され、その内側はポリウレタンフォームで保冷されています。

 

 

これはなんだかわかりますか?
これは十字クロスコルゲーションと呼ばれるものです。タンク内部のメンブレンには、液位変動に応じた温度変化に伴う熱収縮変形が繰返し生じるため、ひだ形状(コルゲーション)で熱歪みを吸収しています。
マイナス162℃という超低温を取り扱うLNG技術の一つであります。

―――現在、環境やエネルギー問題への対応が一段と迫られる中、天然ガスの果たす役割について教えてください。

はい、天然ガスは、その燃焼時に、地球温暖化の原因の一つであるCO2(二酸化炭素)や、大気汚染の原因となるNOx(窒素酸化物)の発生量が、石油や石炭に比べて少なく、酸性雨の原因となるSOx(硫黄酸化物)やばいじんが発生しないなど、環境特性に優れたエネルギーです。

天然ガスが持つ高い環境性や、高効率利用による省エネルギーの実現などにより、産業用・業務分野では、LPGや灯油、重油などの石油系燃料から天然ガスへの燃料転換が進んでいます。

天然ガスは、環境性や供給安定性から、わが国の基幹エネルギーとして位置づけられ、より一層の普及拡大が期待されています。

―――東海地震発生が想定される中、地震対策、防災体制はどのようになっていますか?

はい、先程ご説明しましたLNGタンクも含め基地内の各設備は、十分な耐震性が確保されています。タンク周辺は、東海地震による液状化対策として、サンドコンパクションパイル(砂の杭)を安定地盤まで杭打ちする方法で地盤改良を施しています。また、東海地震発生時の津波は、満潮時で基準潮位(干潮時の潮位に相当)プラス4〜6mと予想されているのに対して、基地の地盤面は基準潮位から7m以上と高く、津波対策も万全です。

なお、静岡ガス鰍ナは、一定以上の揺れを感知すると、自動的にそのエリアのガスを遮断する新たな地震対策システムを構築しました。これにより、地震動に応じた確実なガスの遮断と早期復旧が可能となっています。

保安防災の基本は、異常時の早期発見と局所化です。当社では、基地全域に防災設備を充実させ、日夜パトロールによる点検と監視(24時間)を行っています。今後も自衛消防組織による防災訓練を実施し、保安防災体制の強化に日々努めていきます。

消防車

消防訓練

―――今後の都市ガスの展望についてはいかがですか?

静岡ガス鰍ナは、2009年までは国際石油開発帝石鰍ウんより国産天然ガスを受け入れ、3号LNGタンクが稼働した本年度からは、当社からガスをお送りしています。

現在、静岡県中東部を中心に都市ガス事業を展開していますが、今後、静岡県中西部を中心とした天然ガスの需要に応えるため、静岡市と浜松市を結ぶ高圧ガスパイプラインを中部ガス鰍ウんと共同で建設しています。(2013年運用開始予定)これにより、広く産業部門でのエネルギー転換が進み、更なるCO2排出量の抑制に貢献できると思っています。

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快適で新しい暮らしを実現する、クリーンエネルギー天然ガス。
私たちは、天然ガスの安定供給を通して、社会の持続可能な発展と、 地球環境の美しい未来へ貢献します。

原山 崇(はらやま たかし)

昭和38年生まれ。
昭和62年 静岡ガス鞄社
平成08年 清水エル・エヌ・ジー椛ウ師基地 出向
平成19年 環境安全グループ配属、現在に至る

 

清水エル・エヌ・ジー株式会社( http://www.shizuokagas.co.jp/lng/top.html )

静岡市清水区袖師町1900番地 〒424-0037

Tel:054-367-3511 fax:054-367-3521

 

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