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ビジネス事例紹介 環境ビジネス成功の秘訣

流動化処理土NKソイル(中村建設株式会社)

中村建設株式会社

設立年月:昭和19年3月
資本金:1億5千万円
従業員数:約170名

私たちの生活が豊かになるにつれ、下水道、地下鉄、トンネル、電線などの地下移設など、地面の下を開発することが多くなりました。今回は、そんな地下工事には欠かせない土木資材である流動化処理土についての取材です。

中村建設株式会社環境事業部部長の平田昌宏氏にお話を伺いました。



企業概要

 県下中堅ゼネコンとして、浜松市に本社を置く総合建設業の中村建設株式会社。「環境のリーディングカンパニー」をキーワードに、特に県西部地区を中心に業績を伸ばしています。

施行実績としては、天竜区役所、サンマリンブリッジ(JV)、富士川サービスエリアの舗装、遠鉄高架事業など、生活の身近な施設の施工を多く手がけています。

また、オイスカ事業団を経て海外からの研修生受け入れにも10年以上前から協力、中国やインドネシア、マレーシアなどから、土木技術等を学びに来た研修生が2〜3年程かけ、同社で働く中で土木やマネジメント技術を習得し、自国に戻り多くの若者が現場の中心となって活躍しています。


遠鉄高架事業


天竜区役所

他にも関連会社をかかえ、不動産事業、消防設備、ソーラー発電システム、一般住宅施工、汚染土壌の浄化など、多岐に渡る事業を展開しています。

流動化処理土NKソイル

求められた背景
地下鉄、共同溝、下水道、など都市型土木建築工事、地下への導管埋設や施設施工に当たっては、地面の採掘を伴いますので、その後に再度の埋め戻しが必ず発生します。掘った場所を埋めるのであれば、掘るときに発生する土をそのまま埋め戻せばいい、と思われるかもしれませんが、現実的には様々な理由があり、難しいのが実情です。

そのため、いわゆる「埋め戻し材」という製品がたくさん販売されていますが、これらは埋め戻した後、転圧機等を使用して締め固める作業が必要です。もし転圧しないと、時間の経過と共にゆっくりと締め固められ、その結果、凹みができてしまいます。

この上にアスファルトなどがあれば、アスファルト面に段差ができ、自動車の通行の妨げになるなど、様々な問題が起こります。

みなさんも車で道路を走ると、デコボコと段差のあることが多いかと思います。これらは、施工直後は平らなのですが、多くの場合は先に挙げた理由により、沈下が起きてしまうからです。


一般的な下水道工事での埋め戻し作業


流動化処理土による地下道の充填

他にも土木の現場では、地下にある配管の埋め殺しや、防空壕の埋め戻しなど、穴の空いた空間を埋める作業は実に多彩で、また隙間が小さい場合は施工が難しいことが多いです。

これまでの埋め戻し材では、あまりに狭い隙間では施工そのものができなかったり、または非常に困難であったり、どうしても締め固めができない現場では施工に不安が残りました。

また、通常の埋め戻し材は、バックホウで大方作業した後は人力での施行となります。重機が入れない狭い現場では、その作業の大変さは想像に容易いですね。

他にも、地下に重要な配管がある場所での埋め戻しでは転圧ができません。アスファルト舗装面のマンホール周辺の凹凸などは、通常の埋め戻し材では締固めが十分にできないために起こる典型的な事例です。

施工が容易で、隙間に簡単に入り込み、時間が経っても容積に変化が生じない製品が現場で求められていたのです。また、埋めた現場は再度掘削する可能性がありますので、掘削時にバックホウで掘削できる固さ(いわゆる通常の締め固められた土の固さ)であることが重要でした。

開発

流動化処理土は、土の締め固めの権威といわれた元建設省土木研究所所長や中央大学名誉教授を歴任された故久野悟郎氏を中心に、中堅建設業者の共同研究機関中央技術研究所の有志が、手弁当で集まって研究を重ねた結果、完成した製品です。

平成5年の建設省総合プロジェクトから携わり、当社では平成8年に浜松市内において試験施工への取り組みが始まりました。

見た目はいわゆる泥水です。流動性がよいので、狭い場所にも隙間なく入り込みます。私たちのセールストークですが、「親指サイズの空間は全て埋めます。」

施工時は泥水ですが、約24時間で人が上をそっと歩ける程度まで固化し、3〜4日で自動車が通行しても問題ないくらいの強度を発現します。

最大の特徴は、施工時の水も一緒に固化させるため、固化後も再度バックホウで掘削ができる点です。

材料は、水と泥などのいわゆる土壌分、それに固化材で構成されます。土壌分には建設汚泥、浄水場汚泥などを含め、土質改良リサイクルにも向かない質の悪い土や泥を原料としても製造可能となりです。これまで廃棄されていたあらゆる発生土や汚泥の再利用という観点からも評価いただけるのではないでしょうか?

阿蔵山防空壕空洞充填

昨年の工事で、浜松市天竜区近郊の造成地内にある4箇所の防空壕を流動化処理土で充填、閉塞するという工事がありました。流動化処理土の充填容積は最終的に約1000立米で、測量と地上に開けた穴からのカメラによる調査から削孔位置を決定しボーリングを行いコンクリートポンプ車による充填を行いました。テレビカメラの映像と空気抜き孔より充填材が出てくる状況を確認し、作業完了となりました。


防空壕内流動化処理土打設状況


防空壕内(充填状況)

流動化処理工法の実施から当社では既に10年以上が経過しました。最初の頃は本当に小さな工事でしたが、それがマンホールの埋め戻し工事に繋がり、徐々に大きな規模や複雑な充填などの施工依頼を受けるようになりました。

今後の展開

流動化処理土の提供可能地域については現在、浜松、掛川、静岡、富士、伊豆長岡と5箇所の製造拠点の設置により、県内はほぼくまなく網羅できたと考えています。

また改良された新たな製造方法では、配合の考え方や設備が安価に提供できるため、被災地東北でも活躍できる工法だと考えています。既にあちらの災害普及工事のため、地元の建設業者に職員を派遣していますが、私たちの技術が少しでも復興のお役に立てれば幸いです。

一言PR
環境事業分野は大変すそ野が広く、複雑で難しい問題が多く含まれています。中村建設は建設分野から見た自然との共存、より良い生活環境を提案できる企業を目指し、その環境を含めた幅広い事業に取り組んでいる企業です。

 

平田昌宏(ひらたまさひろ)
地元の工業高校を卒業後、入社して土木工事中心に務めてまいりました。
平成14年に環境事業部が発足し、それ以来環境分野における事業性の模索や流動化処理土、土壌汚染、エネルギー関連などの事業を担当しています。
趣味は下手なゴルフ。

 

 

中村建設株式会社http://www.eco-nakaken.com
浜松市中区中沢町71番23号
TEL:053-471-3421 FAX:053-475-2630
お問合わせ http://www.info.nakaken.co.jp/FS-APL/FS-Form/form.cgi?Code=ni


 

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