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ビジネス事例紹介 環境ビジネス成功の秘訣

500Wマイクロ水力発電機(MNJ株式会社)

MNJ株式会社

資本金:1千万円

今までは使用されていなかった小さなエネルギー。そこから電力を生み出すことで、利便性を高め、産業の可能性が広がります。今回は、水からエネルギーを取り出すマイクロ水力発電機を開発した、MNJ株式会社 千葉社長にお話を伺いました。


企業概要

当社はモーターを使った制御システムの設計・開発の専門企業です。 当社主力製品の感震機能付き漏水チェッカーは、コカ・コーラやアペックス社製自動販売機の純正採用機器で、カップ式の自動販売機で広く使用されており、全国で70%のシェアを誇ります。

カップ式自販機は、常に水道から水の供給を受けているため、漏水という問題を抱えています。漏水チェッカーを設置することで、漏水を防止し、それによる感電や機器の故障等を防ぐ役割を担っています。また本体内部に感震器を内蔵し、大きな揺れを伴う地震が発生した場合、自動的に電動弁を閉じる二重の安全機能を有しています。

環境関連製品の開発

一般的な缶やペットボトルの自動販売機は全国で200万台、カップ式の自動販売機は15万台設置されており、自動販売機全体の設置数や設置場所から、既に飽和に近い状態にあるといわれています

今後、日本の産業で伸びると考えられ、当社の保有技術が活かせるジャンルを照らし合わせて考えた結果、環境設備に行き着きました。 最初に作ったのは手回し発電機でした。

災害時に外部と寸断され、電源を失った際に、電気以外ではできないことがあります。それは通信手段の確保です。無線は少しの電気があれば使用できますので、手回し発電機と無線を使用すれば、外部と連絡が取れると考えたからです。

次に開発したのが風力発電装置でした。非常によい製品ができましたが、小型の風力発電装置には風速で6m/秒程度の風が必要です。設置高さ7m&風速6m/秒の風が年間通して得られる場所は少なく、モニュメントであればいいのですが、実効発電力量という観点では、特に静岡県内では、沿岸部等の限られたところにしか存在しません。

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小型風力発電装置

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風力・水力発電用モーター(定格200w)

マイクロ水力発電市場
この技術が応用できる分野且つ市場性について検討し、マイクロ水力発電装置に使えるのではないかということがわかりました。

水力発電と風力発電の最大の違いは、設置環境を作れるか否かです。風力発電は、吹いている風をどれだけ利用できるか、一方、水は、環境整備(落差や堰を作ることで水の流れを強くする)をすることで、得られるエネルギーの量を変えることが可能です。

水力発電は再生可能エネルギーの中でも古くから使用されており、一般的には水力エネルギーの55%を電力として発電可能ですが、ほとんどが大型の発電機です。では、1kw以下のいわゆる小型のマイクロ水力発電装置はというと、国内で2社しか取り扱いがありませんでした。

当初は、開発した風力発電装置のジェネレータ(発電機。装置の心臓部分。オルタネータやダイナモと呼ばれることもある)の出来がとてもよかったので、マイクロ水力発電メーカーにジェネレータのみを売り込む予定だったのが、想像していた以上に開発の進んでいない分野であることがわかりました。

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液体エネルギーと発電量の関係

500wマイクロ水力発電機

そこで当社が開発したのが500wのマイクロ水力発電機です。
サイズは幅50.2p×奥行70.0p×高さ50.0pで、幅が55pの水路であれば基本的には設置が可能です。
定格で発電した場合、4,500kwh/年の発電能力があり、一般的な4人家族が1年間で使用する電力(約4,800kwh)と同程度の発電が可能です。

売電目的の使用よりも、独立電源やピークカット電源としての使用に主眼を置いたものです。ただし、発電した電気はそのままでは不安定なため、バッテリーに一度貯めて変換する必要があります。バッテリーには規格があり、一般的な太陽光発電等と組み合わせる24vバッテリーでは、水力発電は熱ロスが大きいため、適しません。

水量発電装置にあう48v仕様のバッテリーは市場にはなかったため、こちらも開発、ようやく独立電源として使用可能なマイクロ水力発電システムの完成に至りました。UPS(無停電電源回路)を搭載しているため、停電時には瞬時に本バッテリーに切り替わり、電源が落ちては困る製品に安心して使用できます。なお、バッテリー容量は4,320wh、最大1,000wまで使用可能です。

500wマイクロ水力発電装置は、海外での使用も念頭に置いています。そのため、技術者のいない山間部等での利用も考慮し、単純な構造で、錆に強いステンレスを採用、溶接はなく、すべてボルト止めとしています。

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500w水力発電装置

郊外型と都市・工場型の使用例

500wマイクロ水力発電機の使用事例ですが、大きくは郊外型と都市・工場型の2つのタイプに分けることができます。 郊外型の使用事例としては、野生動物から田畑を守る電気防護柵用の電源、農園の直販所や遊歩道、作業小屋・ビニールハウス等の電源、キャンプ場のトイレや管理棟の電源、山間部の道路工事等の建設小屋電源、淡水魚養殖場の照明等の電源です。

都市・工場型の使用事例としては、工場内(食料品製造、製紙、酒造、塗装、クリーニング、半導体製造、等)の排水を利用した発電、プールの循環水、温泉やホテルの排水や循環水、下水処理場の排水を利用した発電です。

今後の予定など

500wマイクロ水力発電装置は、おかげさまで販売から1年半が経過し、様々な方々にご利用をいただいております。
マイクロ水力発電は将来性のある市場と考えているため、たくさんの人にこの便利な道具を知っていただきたいという思いから、エコプロダクツ展やNEW環境展等の展示会にも積極的に参加し、ようやく少しずつですが、認知度も上がり、海外からも問い合わせが来るようになりました。

フジ総研の調査によれば、全国で50t/日の排水がある事業所は、温泉施設を除き48,000軒あるといわれています。これまで50t/日程度の水量では、発電するには足りないとされてきましたが、エネルギー転換効率が上がり、これからは捨てられてきた領域のエネルギーを利用できる時代です。

少々話は変わりますが、仕事やプライベートでネパールやブータン、スリランカ等を訪れる機会がありました。これらの国は資源を保有しないために、これまで海外資本が入らず、インフラ整備が進んでいません。子供たちは、農業や親の手伝い、家内労働のための労働力であり、学校で学ぶ時間がなく、字を読むことができない人々がたくさんいます。そのために不当な雇用契約等を結ばされ、貧困に陥る負の連鎖が後を絶たない現状にあります。

もし、これらの国の集会所等に、マイクロ水力発電システムがあれば、照明が設置でき、学習が可能です。昼間は働いていても、夜間に毎日1時間でも勉強すれば、最低限の読み書きの習得は可能です。

マイクロ水力発電装置で少しだけ世の中が変えられたら、それは大変素晴らしいことだと思います。

千葉 恭史
MNJ株式会社 代表取締役

 

MNJ株式会社http://mnj-com.info/index.html
静岡市清水区草薙一里山11番1号
電話 054-348-5576 FAX 054-348-0789
お問い合わせ 上記HPよりご連絡ください


 

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