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ビジネス事例紹介 環境ビジネス成功の秘訣

硬い石×柔軟なイノベーション(マックストン株式会社)

取材先:マックストン株式会社

資本金:1,000万円
創 業:昭和62年11月
従業員:47名

今回は、昨年度、雑草抑止を目的としたフレキシブルマットで、静岡県リサイクル認定を取得した富士市にあるマックストン鰍ノ伺った。

 


―――最初に、御社の概要と主力製品について教えてください

当社は建設業を生業とする松本工業鰍ノおいて、建設資材の研究開発を行うため、昭和45年に設置され、主に屋上防水層保護用コンクリート平板の研究開発を行ってきました。

昭和62年11月に、max stone、“無限の可能性を秘めている石”の意で、マックストン鰍ニして法人登記した、コンクリート2次製品を中心に開発を専門に行うメーカーです。

主力製品はルーフマットといいまして、ベランダ等の防水層を紫外線や熱・キズ等から守るためのモルタル製の成形板です。これをベランダに敷き詰めて使用しますが、通常のモルタル仕上げに比べ荷重が軽いため、建物負荷重量を抑えられるのが特徴です。

また、この分野の商品としては唯一、国土交通大臣から建築基準法の不燃材料として認定を受けており、不慮の飛び火などから住宅を守ります。

普段の生活にはあまり係わりがないため、ご存知ではない方が多いかもしれませんが、ベランダ向け化粧材のコンクリート平板分野では業界トップのメーカーです。

―――今回リサイクル認定を取得されたグラストップはコンクリート製のフレキシブルマットということですが、どのような製品か教えてください。

はい、グラストップは道路や河川の法面等に生える雑草を抑止することを目的に開発した製品です。種類は大きく分けて2つあり、標準タイプとSLタイプで、大きさは600mm×600mm×30(SLは20)mm、重量は24kg(SLは16kg)です。

施工方法は、標準タイプでは、施工面(法面など)に雑草抑止シートを貼り付け、その上にグラストップを貼っていき、最後にアンカーで固定すれば完了です。SLタイプは、雑草抑止シートがブロック裏面に一体化していますので、施工面に直接貼り付け、アンカーで固定して完了となります。施工に当たっては、現場状況にもよりますが、4名一組で、1日あたり50〜100u程度の施工が可能です。

施工実績写真1 

施工実績写真2

―――同分野の他製品と比べると、どのような特徴があるんですか?

特徴としては、ミキサー車やクレーン車などの重機、特殊な機械装置等が不要で、人力での施工が可能であることがまず最初にあげられます。

本製品の施工箇所というのは、例えば線路の沿線等、重機が入れないような場所や交通規制が困難な場所が多く、そういった場所では人力での施工に頼るしかない上に、作業のスピード(効率性)も求められます。

競合製品はいくつかありますが、人力での施工が可能で法面の法肩・法尻はもちろん、法面全体を覆うこともでき、雑草抑止部分の歩行部にも使用できるのはグラストップだけです。

また、1枚の大きさも、人力施工が可能で効率的な作業ができるサイズと重さに拘り、600mm角としましたので、例えば3m×3mの法面に施工する場合、25枚のグラストップを敷くだけで作業が終わります。

重機が必要ない=施工場所を選ばないため、施工用通路の確保や道路規制など、施工を含めたトータルの価格、また30年の耐久性を考えると、減価償却までにかかる年数で見た場合、有利になります。

グラストップ上面方向への曲がり具合

人力で持ち上げが可能

―――施工の指導さえしてもらえれば、素人でもある程度は施工ができそうですね。

ええ、実際に、地方の自治会等はそれほど資金に余裕があるところはありませんので、製品だけ発注いただいて、地元コミュニティーの一環として自分たちで施工ということもありました。

もう1つの特徴は、コンクリートのマットであるにも係わらず、ある程度の角度まで目地で折れ曲がるため、凹凸のある面に対しても製品が凹凸に追従することです。そのため、他製品であれば、施工面の十分な均し作業が必要ですが、グラストップでは、簡単な地均しで地面との隙間をつくらずに施工することができます。

また、グラストップは製品原材料の半分以上がリサイクル材料である高炉スラグできています。

高炉スラグは、銑鉄を製造する高炉で溶融された鉄鉱石の鉄以外の部分と、副材料の石灰石やコークス中の灰分が固化したもので、天然岩石に類似した成分を有し、銑鉄1tから300kg程度が産出します。

そのためかなり以前からリサイクル材として利用されており、JIS化もされた工業製品です。この高炉スラグを、天然砂の代替品として利用することで、枯渇が危惧されている天然砂の利用を減らすことができ、環境の保全に繋がっています。

高炉スラグは当社の本拠地である県東部で入手が可能で、既存の設備がそのまま利用できることもメリットの1つです。

 

施工実績写真3

施工実績写真4

―――中にネットがあって、それである程度の曲がりが得られるんですね。

はい、グラストップは、当社の先代の社長が、今から18年前、当時の建設省とコンクリートメーカーの3者による共同開発の末に完成した製品です。先代は、漁師の網をヒントにしてネットを製品に内蔵することを考案したそうです。

当時は防草シートの質が悪く、施工後に草が生える等のトラブルもありましたが、いまだもって剥がれたという現場は1つもありません。もちろん防草シートも今では品質改良され、素晴らしい品質を持ったものになっておりますので、草が生える心配もほとんどなくなりました。

車の運転中や、歩道を歩いているときに最近よく見るのが、法面の緑化工法です。法面緑化は、法面への降雨等による浸食ならびに風化等による表層崩壊の抑制を目的として適用されますが、景観向上や環境保全等にも効果的なこともあり。法面工事では一般的な工法となっています。

しかし法面下部までの緑化は、通行や視界の妨げ、また景観の悪化にも影響するため、最近の主流は法面の下部2〜3mはグラストップ、それより上部には草を生やす手法が多く採用されています。

グラストップの施工をすることで、今後30年の草刈作業がなくなりますので、それだけの経費の削減が可能となります。過疎地域等では、草刈をする世代の人がいないため、重宝していただいております。

しかしながら、地域にある企業が草刈を地域に発注することで、地域の雇用に繋がると共に、地域にお金を落とす=地域貢献、つまりCSR(企業の社会的責任)を果たしている事実もあります。

それぞれの地域の事情を踏まえて、最適な方法を選択していただければと思っています。

―――では、最後になりますが、今後の展望についてお聞かせください

環境への配慮として遮熱性の向上による室内温度変化の低減や、バリアフリー機能など、製品への付加価値の添加による、高機能製品の展開を図っているところです。

また、最近住宅メーカーさんが力を入れていることの1つに、住宅現場でのゼロエミッション化が上げられますが、施工現場から発生する新材の端材などを利用したリサイクル製品の製品開発を行い、それをまた現場に戻す事業も行っています。

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弊社は開発会社として工業会を運営しており、全国各地の会員会社様にも支えられております。これからもいろいろな情報を頂きながら、『ニッチ市場』に注目し製品開発を進めていきたいです。

 

マックストン株式会社
【写真左】渡井 忍(わたいしのぶ)
土木資材課 課長
1970年11月生まれ

【写真右】市川貴章(いちかわたかあき)
営業一課 
1973年9月生まれ

 

 

マックストン株式会社http://www.maxstone.jp/

富士市今泉3650−2

TEL:0545-21-1110 FAX:0545-21-0064

 

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