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ビジネス事例紹介 環境ビジネス成功の秘訣

木製ガードレール(静岡県森林組合連合会)その2

静岡県森林組合連合会

販売開始年月 平成16年11月(県森連)
資本金 21,185万円(県森連)
会員 県内20森林組合

森林の荒廃が叫ばれて久しいが、本年8月に、知事より低層公共建築物の木造化が発表されるなど、木材を取り巻く環境がにわかに活気づいている。そんな中、県森林組合連合会が木製のガードレールで、本年度、県リサイクル認定制度の認定を取得した。そこで今回は、製品の製造を行っている天竜森林組合にお邪魔して、それぞれの担当者にお話を伺った。

 


その1からのつづきです。→その1へ

 

―――木製ガードレールの静岡県での普及状況はまだまだということですが、ログガードを含め普及の鍵は何だと思いますか?

普及の鍵はやはりコストだと思います。

現在木材の値段は一番低いラインで推移しており、木材自体の値段は下げようがありません。後はメーカー次第になってくるのですが、メーカーのほうでは裏の鋼板部分に今までの開発費が載ってくるので、量が出て開発費をある程度ペイしなければ値段が下がらないと思います。

その他の材料については一般のものや私たちで扱っている木材になるのでレベルは決まっています。

ログガード製造工程1

ログガード製造工程2

―――ログガードはもちろん車が走る道路でも使われると思うのですが、万が一事故などが起こった場合、ログガードの強度や耐久性に問題はないのですか?

ログガードの強度はC種のガードレールの衝突試験に合格しているので、設計速度50 km以下の一般道であれば全く問題はないと思います。ただ、C種のため、高速道路やバイパスなどの設計速度が60km以上になると使えなくなってしまいます。

注薬管

耐久性のほうですが、静岡県で使うものは防腐処理をしたものを使用しているので最低でも10年は腐りません。現在は全体的にも経過を見ている段階で、今後の試験施工の結果を見て、10年から15年以上持つようであれば普通のガードレールが錆びてくるのとほとんど変わらないため大丈夫だと言えます。

防腐の方法ですが、基本的に方法は3種類あります。一つ目は刷毛で塗装する表面処理、二つ目は木材を防腐剤に浸す含浸処理、三つ目は加圧注入処理です。この加圧注入処理をすることで最低10年は防腐効果は続きます。

加圧注入処理というのは、専用の注薬管に木材を入れ、真空状態→加圧→真空という作業工程を経て薬剤を木材内部まで浸み込ませる方法です。したがって、表面処理や含浸処理と比較して加圧注入処理は格段に耐久性があります。

世界的に見てもこの加圧注入処理の防腐効果は高いといわれています。実際に雨の多い日本においてはこのような防腐処理をしなければ木材はすぐに腐ってしまい厳しい状況です。

薬液処理前

薬液処理後

――昔は林業がもっと元気だったと思うのですが、また以前のように林業に多くの人が携わり、林業界が活性化すれば…というようなことにはなかなかならないのですか?

そうですね…現在の丸太価格の相場1万円が2万円くらいになれば、ものすごく材料が出てきて以前のような林業界の状態になると思います。しかし、現在は市場価格が一番低迷しておりなかなか難しいです。

材木の相場が上がるためには住宅の着工が増えること、特に木材利用の住宅が増えなければなりません。

木造住宅の割合が上がらないと材木の値段が上がらない、材木の値段が上がらないから木を伐らない、木を伐らないから人が働くことがない、といった悪循環に陥っています。

―――例えの話ですが、木材の大量輸入を止め、輸入木材がまったく入らなくなったらどうなるのでしょうか?

そうなればかなり変わってくると思います。

現在、住宅に利用されている木材の7割から8割を外材が占めており、残りの2割程が国産材なので、これが逆転すればかなり大きいです。また、政府も国産材の利用を50%まで引き上げると言っているので、本当にそうなれば、林業界も活性化するのではないかと思います。

―――話は変わりますが、既存の鋼製のガードレールをログガードに交換する際や、これから10年以上経過し木造部分のビームの交換をする際などに出る以前使用していたビーム部分は廃棄物になるのですか?

今年、静岡市の有東木でビーム交換を行った際にでた鋼製のビーム部分は地元の農家の方が畑の土留めに欲しいということで、業者のほうでは持ち帰らず、農家の方が持って帰ったようです。このようなケースは珍しいと思うのですが、金属製なので、基本的に有価で売却が可能です。

木材のビームの交換はまだ一度も行ったことがありませんが、防腐処理したものであっても焼却処理上は問題ありません。基本的に通常の廃棄物として処理可能です。

―――これから、山の仕事を含め林業や木材関係に携わり、新規で仕事をするにはどこに目を向ければよいでしょうか?

正直、山の仕事でなかなか儲かる仕事はありません。ただ、山の仕事、森林の整備の仕事をしたいというのであれば、高齢化で人が少なくなってきているので新規の参入で若い人が入ってきてくれるのは大歓迎です。

実際に最近では緑の雇用などを使って若い人が入ってきたりしてくれています。

―――最後になりますが、現在ログガードの受注は行政が主体となっていますが、何か行政に望むことはありますか?

やはり人の目に触れることでそのモノの良さを分かってもらえると思うので、街中や観光地などもっと目立つところに設置し、ログガードを普及していって欲しいです。

静岡県森林組合連合会
【写真左】持永興治(もちながこうじ)

天竜森林組合
【写真右】鈴木省吾(すずきしょうご)

 

静岡県森林組合連合会
静岡市葵区追手町9番6号 県庁西館9階
Tel:054-648-0045
honbu@s-kenmori.net

天竜森林組合
浜松市天竜区船明1951-1
Tel:053-926-2800

 

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