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ビジネス事例紹介 環境ビジネス成功の秘訣

木製ガードレール(静岡県森林組合連合会)その1

静岡県森林組合連合会

販売開始年月 平成16年11月(県森連)
資本金 21,185万円(県森連)
会員 県内20森林組合

森林の荒廃が叫ばれて久しいが、本年8月に、知事より低層公共建築物の木造化が発表されるなど、木材を取り巻く環境がにわかに活気づいている。そんな中、県森林組合連合会が木製のガードレールで、本年度、県リサイクル認定制度の認定を取得した。そこで今回は、製品の製造を行っている天竜森林組合にお邪魔して、それぞれの担当者にお話を伺った。

 


―――はじめに、森林組合さんの組織概要についてお聞かせ下さい。

森林組合は、森林組合法に基づいて設立された協同組合です。林業の発展、組合員の経済的、社会的地位の向上、森林の保護と育成、林業の社会的な貢献を目的としています。組合の組織は、市町村や郡段階での森林組合、都道府県段階での都道府県森林組合連合会、全国段階での全国森林組合連合会で構成されています。

静岡県森連は、その名のとおり静岡県の森林組合の連合会で、全20の森林組合で構成されています。

―――地球温暖化の原因といわれている二酸化炭素の吸収源としても重要な森林ですが、最近よく「間伐」という言葉を耳にします。木が多いほうが二酸化炭素を多く吸収するように思うのですが、なぜ間伐を行う必要があるのでしょうか?

間伐は、木が成長することで木と木が混み合ってくるので、木を伐って本数を調節することをいいますが、木がたくさんの二酸化炭素を吸収するのは成長する段階なんです。ですから、間伐をすることで木の成長が促され、より多くの二酸化炭素を吸収してくれます。

また、山の機能でもある水源涵養機能を十分発揮できるようにすることも間伐の役割なんですよ。

静岡県には多くの山があり、平成21年度に間伐を行った面積は8450haでした。この面積を間伐したことによって伐られた材木は25万?になります。この中で山から搬出され、利用されているものは、実は約4割の10.7万?だけ、つまり、残りの約15万?は山にそのまま残されているのです。

―――わざわざ伐ったのに木材を利用しないなんてもったいないですね。それなのに木材を大量に輸入しているというのは矛盾しているように思いますが。

本当なら間伐によって切られた木をすべて利用したいのですが、山間地での間伐は木の搬出に非常に費用がかかるため、山に間伐材を置き去りにしているのが現状です。

費用のほとんどは人件費で、伐るのや運搬費を含めて大体1?1万円〜1万2千円くらいのコストがかかります。市場で売られる丸太が1万円から1万5千円で売られるので、ようはプラマイゼロ、利益がないのでは商売になりません。

もし、1?2千円程度残るようであれば、搬出してくるようになると思うのですが、コストメリットの関係でなかなか間伐材の利用が進んでいません。

この件に関しては、現在実際に機械を入れたり、道を作ったりして、木の搬出や木を切るのに必要なコストを下げるために努力をしています。

―――本年度、森林組合さんで製造している木製ガードレールが県リサイクル認定制度の認定を取得しましたが、木製ガードレールとはいったいどのようなものなのですか?

木製のガードレールは長野県のEMCというメーカーが平成15年くらいから開発を始め、翌年の平成16年の3月には衝突試験に合格し、正式に販売になりました。

長野県で開発された木製ガードレールは全部で3種類あり、すべて衝突試験を合格しています。そのうちの一つが私たちで扱っている『ログガード』になります。

私たちが扱っている木製ガードレールはログガードしかありませんが、他の2種類はそれぞれログガードとは性質や構造が違います。また、この3種類の中でログガードが一番安くなります。

――県森連さんでは、長野県で開発された木製ガードレール『ログガード』の製造をしていますが、ログガードについて特徴をお聞かせください。また、二酸化炭素の吸収源としてログガードがCO2削減に果たす役割について教えてください。

ログガードの特徴は、ガードレールを交換する際ビームの交換だけでよいことと、支柱のスパンが4メートルなため、従来のガードレールの4メートルスパンの箇所にもそのまま設置できるということです。

また、一般的なガードレールと断面の形状がほぼ同じであり、張り出しなどもありません。ログガードは木で出来ていることもあり普通のガードレールと比べて環境との調和が格段に良いことも特徴です。

CO2削減については、100メートルで1.5トンのCO2を固定しています。

木材は生きているときは二酸化炭素を吸収し固定し、伐って使っても固定したままでいるということで、CO2削減に貢献しています。また、仮に燃やしたとしても、今まで吸収したものを出すだけなので全体的に考えるとプラスマイナスゼロになります。これをカーボンニュートラルといいます。

―――ログガードも含め木製ガードレールは日本全国でどのくらい広がっているのですか?また、静岡県ではどうですか?

南は長崎、北は東北のあたりまで全国展開しており、長崎、和歌山、兵庫、愛知などでの利用が多いそうです。また、最も普及している県は、製品が開発された長野県だと思います。

静岡県では浜松市南区の中田島で始めて木造ガードレールが登場し、昨年も試験施工という形で、富士方面で富士土木事務所が、富士山の登山道に60メートル程木製ガードレールを設置しました。

しかし、静岡県の普及状況はまだまだで、本当は長野県のようにスキー場や別荘地の近くの観光地などもっと目立つところに設置してほしいと思っています。

→ 次号に続く

 

静岡県森林組合連合会
静岡市葵区追手町9番6号 県庁西館9階
Tel:054-648-0045
honbu@s-kenmori.net

天竜森林組合
浜松市天竜区船明1951-1
Tel:053-926-2800

 

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