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ビジネス事例紹介 環境ビジネス成功の秘訣

たい肥化商売、なぜ成功しない?(株式会社ホーチ・アグリコ)

株式会社ホーチ・アグリコ

設立:1975年
資本金:1,000万円
従業員数:16名

創業当時から土壌微生物の働きに注目して肥料等を製造しているメーカー。動植物性残渣だけでなく、海洋深層水やクラゲを肥料の材料として研究するなど、今までの常識を覆すような商品の開発を積極的に行っている企業である。
今回は代表取締役社長の山下氏にお話を伺った。

ホーチアグリコ社写真

 

まず始めに、『たい肥と肥料の違いについて』
たい肥とは、動植物由来の有機物の残査が発酵したもののこと。土壌の理化学性を改善し、微生物数を増加させ、また養分を供給する目的で用いられる。肥料とは植物の栄養分である
窒素リン酸カリを一定量含むもののこと。この他にカルシウムマグネシウムなどの微量要素を補給するものも肥料という。

――― まずは肥料業界の現況について教えていただけますか?

日本で製造される有機質肥飼料原料のほとんどは、食品同様、外国産に頼っているのが現状です。ご存知のように、近年、世界的なバイオエネルギーへの転用や、円安、流通コストの高騰などで、搾り“かす”等の値段まで上がり、更に、農産物輸入による価格低迷も加わって、農家自体がニコニコしていません。原料値上がりの上に、農家の肥料代低減志向の狭間で、苦しい時代に直面しています。

―――穀物価格の高騰が搾りかすにまで影響し始めたんですね。でも国内の有機性残渣を原料に堆肥化を行うという話もよく聞きますよね。

そうですね、バイオマスを有効利用する上で、現状では、肥料化を目指す人が非常に多いと思いますが、実は「たい肥化もどき」が多いんですよ。
残渣を混ぜて堆積し、発酵減量させればたい肥になると思われがちですが、たい肥つくりは、そんな単純なものではありません。堆積肥料つくりは、篤農家たるには、最も基礎的で、高度な技術の一つです。原料の配合法や含水率、切替し管理法や、発酵期間など、ローテク視される割には、高度なストレージと時間と労力を必要とするんです。

更に、その熟度判定は、いまだに簡易判定法が確立されておらず、常に安定した良質の肥料を作ることは、容易なことではありません。

万一、未熟なたい肥・肥料を使ったりすると、土壌中の理化学性や、生態系を崩して、作物が育たなくなってしまうこともあります。結果、せっかく作った製品は売れず、農家の高齢化による「たい肥」離れ等とも相俟って、二次的公害を引き起こす原因にもなっています。

――― 冒頭でも紹介しましたが、製品開発について非常におもしろい試みをされていますよね。なにかきっかけみたいなものがあったんですか?

当社は1975年、微生物応用農法による“苗つくり・土つくり・味つくり肥材の専門メーカー”を目指して創業しました。作物つくりは、母なる大地の「土つくり」、即ち「土壌生態系」を護っていくことであるという信念のもと、長い間、その実証学に励んできました。

次々と製品開発する中で、1999年頃でしたが、静岡県が海洋深層水の採取を初めまして、その有効利用法の研究テーマの募集がありました。これは!と思って、手を挙げたのですが、農業分野での応募は弊社だけでした。塩は植物の生育を阻害するといわれていますからね、当然といえば当然かもしれません。

当初、私は、微生物を培養するための基材として研究を始めましたが、天然組成の諸元素を持つといわれる海洋深層水ですよ?試しに直接作物に使ってみたところ、一定の条件下で面白い効果を確認することが出来たんです。生育のみでなく、作物の硝酸濃度低減能までおまけがつきました。
そして、2001年、その成果を当時の農業試験場と共同で特許出願して、現在、特許登録されています。

 

肥料写真

主力商品「むかし肥料」

乾燥中の肥料

 

 

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