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ビジネス事例紹介 環境ビジネス成功の秘訣

食品リサイクル事業への参入と道のり(株式会社ゲネシス)

株式会社ゲネシス

設立年月:平成20年1月
資本金 :500万円
従業員数: 7人

全国各地の自治体で食品廃棄物に対する様々な試みが始まり、県内でも一般廃棄物を中心に御殿場市や藤枝市で個別回収や堆肥化が一部で実施され始めた。これから益々注目を集めるであろう食品廃棄物のリサイクル事業に平成20年から取り組みを開始した吉田町にある潟Qネシスの代表取締役大橋氏にお話を伺った。


―――最初に会社概要について教えてください

当社は、磐田市で廃棄物処理業を昭和20年代からやってきた(有)大橋商事と、牧之原市で同じく昭和20年代から機械製造を営んできた渇ヘ村バーナー製作所の2社によって設立した法人です。

機械全般のメンテナンスや試作開発、製造販売は河村バーナーが、食品廃棄物の回収及び加工を大橋商事が担当することで、2社の専門分野を活かしています。

―――河村バーナーとしては機械の更なる研究が、大橋商事としては食品リサイクル業への早期の参入ができたわけですね。

そうですね。県内では比較的早い時期に参入できたと思います。

それと正直なところ、この手の処理装置は特殊機械でオーダーメイドに近いためどこのメーカーさんも販売価格が非常に高価で、初期投資の大きさに頭を悩ませていたこともあって参入に足踏みしていました。

しかし、異業種連携により当初の概算より初期投資が比較的低く抑えられたことが実はとても助かった、という裏事情もありました。

河村バーナー製の乾燥機と各種処理装置

河村バーナー製の乾燥機と各種処理装置 

 

―――食品リサイクル法の改正もあり(改正された食品リサイクル法では、業種別・再生利用等の実施率目標として、平成24年度までに、食品製造業では85%、食品卸売業では70%、食品小売業では45%、外食産業では40%が目標として設定された)、全体の流れとしては追い風だったのでは。それから、食品リサイクルに取り組もうと思ったきっかけは?

 食品排出事業者様は、既存の処理方法が焼却や埋立てのようにリサイクルではない処理ルートだったり、県外業者へ委託して高い運送費を支払っていたという現状もあり、当社が県内で飼料化リサイクル処理施設を運営して視察も容易で、コストも抑えられる排出者様のメリットと食品リサイクル法の施行が確かに追い風ではあったと思います。

しかし、ただ単にコストが安いというだけでなく、オール静岡県内で食品のリサイクル循環を進めていきたいという当社の事業コンセプトを理解して頂き、顧客としてではなくその事業を一緒に進めていくチームやパートナーとして賛同頂けた結果というのが本当のところだと思います。

いま、日本の食料品自給率がどのくらいかご存知ですか?平成22年度のカロリーベースで39%と、先進国中、最低である一方、食べ残しなどで大量の食品廃棄物を発生させています。

日本は9,100万トン/年の食品を扱い、そのうちの約20%である1,900万トン/年が廃棄物となっており、さらにそのうちの70%以上である1,400万トン/年が焼却等により処分されている現状です。

私も大橋商事で日々業務を行っている中で、プラスチックリサイクルに留まらず、リサイクルをきっかけに、なにかもっと自分にできることはないかと思っていたこともあり、食品リサイクル事業への参入を決意しました。

原料のサツマイモ 

 液状原料も一部受け入れている

             

食品廃棄物のリサイクルを考えたときに、現実的な選択肢は2つ、堆肥化と飼料化(エコフィード)がありました。

堆肥化については、既存の処理業者も多くある程度の理解と知識はありましたが、飼料化については全く知識がありませんでしたので、まずは県の畜産振興課さんを訪ね、県畜産試験場さんにも通い、畜産・飼料について一から勉強をすることにしたんです。

―――まさか農業、特に畜産業界まで関連するとは・・・。

もちろん思っていませんでした。

特に私は、今まで廃棄物処理業からの視点で飼料化を考えていたので、実際、畜産試験場や農林事務所さんに通ったことで学んだことがたくさんありました。

その中でも、いま畜産業界がどういう状況にあるか、国内の畜産家はもとより県内の畜産家の皆さんの厳しい現実を目の当たりにすることになりました。

ご存知の通り、数年前から世界のエネルギー事情は大きな転換期を迎え、海外ではエタノール生成等が本格化、また中国等新興国の目覚しい経済発展による需要増加が加わり、飼料価格は2000年以降上昇し続けていましたが、特にここ数年の高騰が畜産家に与えた影響は多大なものがあります。

豚1頭の金額の中には、飼料費、施設費、燃料費等たくさんのコストがかかっていまして、このうちの飼料費が40%程度であれば、畜産家は健全な経営を保つことができるといわれています。しかしいま、現実は、60%以上です。

何とか飼料価格を抑えて、畜産家に喜んでもらえるような飼料を作ろう、と、いつの間にか畜産業からの視点で飼料化を考えるようになっていました。

―――その思いの中で、ゲネシスで取り組んでいることについてお聞かせ下さい。

県東部・中部を中心に、食品製造業者様から菓子、パン、麺類、野菜くずなどをおよそ7t/日(200t/月)受け入れ(穀物を中心)、主に配合飼料の原料製造を行っています。

単体飼料原料としてドライ(乾燥品)30%、リキッド(液体品)50%、サイレージ(発酵)20%と、大区分で3種類を製造しています。

畜産では、対象となる家畜と成長過程で必要な栄養素が異なるので、畜産家は、自分の目指す肉質のために、飼料の配合を設計します。そしてこれらの基になる畜産家の教科書が、日本標準飼料成分表です。日本の多くの畜産家は、この本を基に、家畜の成長過程で、それに見合った配合設計をして飼料を与えています。

大切なことは、バランスの取れた配合可能な飼料原料を作ること、何が原料となっているか、組成をきちんとすることが重要です。

飼料原料となる食品廃棄物専用容器

赤いシールで注意を促す 

 

それと食品廃棄物の飼料化では、腐敗やカビ等ないものが大前提です。もちろん食品以外の異物が混入しないように現場で分別を徹底してもらっています。

そのための工夫として、当社では、排出元での保管スペースや回収頻度に合わせて選択できる様々な密閉タイプの食品リサイクル専用容器を用意しています。この容器に入れるのは食品残さだけ、ということが一目でわかるようにとの工夫です。

さらに回収は専用保冷車、食品廃棄物の保管についても冷蔵可能な事業所には保冷をお願いしています。

また油脂類(人間と同じで家畜の健康を損なう)、生魚や生肉(大腸菌の関係等)、骨(BSEの関係)、等については受け入れ不可物としています。

―――大橋商事の能力を活かした事業展開などは。

パッケージング商品の一括処理ができる点でしょうか。

大手の食品メーカー様は、ロットごとに一定量を倉庫に保管し、万が一の事態に常に備えていますが、これらは賞味期限が切れると同時にその役目を終えてしまいます。

当社では、容器ごとリサイクルが可能ですので袋や容器に入ったものを引き取り、機械で分離し、中身の食品廃棄物はゲネシスで飼料化、パッケージのプラスチックなどは大橋商事でリサイクルと、一貫した処理ができます。

このような体制が委託元の企業様からも安心安全でゼロエミッションに繋がるとご好評頂いていますので、大きなメリットではないかと思っています。

分別処理されたパッケージ

 乾燥処理されたお茶がら

―――ありがとうございました、では最後に、今後の目標やビジョンについてお聞かせ下さい。

現在は、配合飼料の単体原料を製造するに留まっていますが、今後は配合飼料メーカーさんと共同でゲネシスブランドの配合飼料の製造販売を計画しています。

市場価格では、配合飼料の単体原料は1〜5円/kg、配合飼料で50〜60円、当社が製造を目指しているエコフィードは一般品の約半分の価格を設定しています。この価格設定は、先ほどお話した畜産家の経営の健全化に十分貢献できるのではないでしょうか。

また、配合飼料には、県内産お茶がら等を入れることで静岡をPRし、提携畜産家にて鶏、豚、牛、魚を育てれば独自静岡ブランドにて年間契約で出荷販売が行える仕組みと、スーパーや飲食店と食品リサイクルループを構築し、エコフィード認証の取得、また6次産業の振興をしたいと考えています。

一言PR
食品リサイクル総合提案型企業として、県内をはじめとした食品関連事業者様の環境対応のサポートをさせて頂いています。当社での低コストでの回収処理も可能ですし、乾燥機等食品リサイクル機器のオーダーメイド製作や機器のリースや販売も行っております。食品リサイクルのことでお困りでしたらお気軽にご連絡下さい。

大橋徳久(おおはしのりひさ)
(株)ゲネシス代表取締役 (有)大橋商事代表取締役。
1976年磐田市生まれ(35歳)。
私立浜松大学経営情報学部卒(坂本光司研究室在籍)
自動車洗車業MOP個人創業後、26歳の時に家業である大橋商事へ入社。現在、公職は静岡県地球温暖化防止活動推進員ほか
平成21年ゲネシス代表取締役就任
平成22年大橋商事代表取締役就任

 

 

株式会社ゲネシスhttp://genesisrecycle.hamazo.tv/

榛原郡吉田町大幡2022-2

TEL・FAX 0548-28-7850

(問い合わせについては上記のwebサイト中にあります)

 

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