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ビジネス事例紹介 環境ビジネス成功の秘訣

市民とともに生ごみの分別回収(藤枝市)

藤枝市

人 口:約146千人
世帯数:約55千世帯(人口、世帯ともに平成26年3月末現在)

藤枝市では、一般の家庭から排出される生ごみの分別回収を平成23年4月から一部地域において開始。順次地域を拡大し、現在の対象世帯は約6,300世帯。回収された生ごみは処理先である株式会社エコライフアシストで堆肥化されている。今回は藤枝市生活環境課長 関 直人氏にお話を伺った。

藤枝市


藤枝市の概要

藤枝市は本県中央部に位置し、静岡市、焼津市、島田市と接する総面積194kuの市です。
地形は南北に長く、北部は赤石山系の南部に接し、南部には肥沃な志太平野が広がり、その間を瀬戸川が流れています。平均気温は17℃前後、雨量は2,000mmを超え、年間の7割が晴天です。
平成23年度におけるごみ発生量は41,364t、1人当たりでは796g/日、リサイクル率は24.05%となっています。

ごみの分別は、1.燃やすごみ 2.容器包装プラスチック 3.木くず・剪定枝 4.紙類(新聞、ダンボール、雑誌・雑紙、紙パックの4分別) 5.資源・不燃(埋立)ごみ(びん、アルミ缶、燃えない大型のごみ、鉄類、鉄缶、ペットボトル、乾電池、蛍光灯・電球、てんぷら廃油、陶器・ガラスくず、化粧びんの11分別)となっています。

事業実施の経緯

本市では、平成22年度に策定した第5次総合計画において、家庭から排出される燃やすごみの市民1人1日当たりの排出量を、平成21年度の486g/人・日から平成27年度までに430g/人・日へ削減する目標を立てました。この目標を達成するためには、家庭から排出される燃やすごみの約6割を占めていた食品廃棄物の削減が不可欠でした。

一方、市内で廃棄物処理事業を手がける株式会社エコライフアシストから、産業廃棄物である食品廃棄物の堆肥化処理を検討する中で、一般廃棄物としての食品廃棄物も一緒に堆肥化処理ができないかという相談が市にありました。

株式会社エコライフアシストは、平成22年10月に堆肥化施設設置、翌年4月に本市から一般廃棄物処理業(動植物性残さ)の許可を取得しました。現在、本市から一般廃棄物としての食品廃棄物の堆肥化処理を委託しています。

生ごみ堆肥化施設

集積所設置回収容器(左)と各戸配布のバケツ(右) 

 各家庭での分別・排出方法と回収

家庭からの食品廃棄物の分別回収に当たっては、最初に先行実施地域を設けて、食品廃棄物の分別容器を各世帯ごとに1つずつ配布しました。この分別容器はポリバケツ(高:24cm×横:30cm)の中に、水切りカゴが入れ子式に収まっている作りで、不要な水分を切ることができるようになっています。

各家庭で集められた食品廃棄物は、各地域のごみ集積所に設置された回収容器(高:47cm×横:56cm)に各自で投入します。投入の際には、水切りした水やビニール袋などを入れないように周知しています。(回収は2回/週)

ごみ集積所に設置された回収容器は、同市より委託を受けた株式会社エコライフアシストが回収し、自社の堆肥化施設において処理が行われています。

なお、平成26年10月から分別対象地域の拡大に伴い、より気軽に取り組むことが可能なビニール袋での回収に移行する予定です。10リットルの生ごみ専用袋で、袋は市で無料配布します。

分別回収の現状と目標

食品廃棄物の分別回収を開始した平成23年4月時点での、先行実施地域における対象世帯数は247世帯でした。その後、実施地域を拡大し、平成24年度には2,800世帯、平成25年度には約6,300世帯にまで拡大しました。(回収量実績 H23:約78t、H24:約283t、H25:約473t)

なお、先行実施地域は、団地などの集合住宅があること、各町内会長・組長・環境衛生自治推進協会・住民の協力が得られた地域を選出しました。

開始当初は5年で5,000世帯を目標としていましたが、既に目標を前倒しで達成したため、現在は3年以内に2万世帯に上方修正し、実施地域の拡大を図っています。

回収車は平積みトラックで実施

回収した食品廃棄物

生ごみ分別実施には

本市には環境衛生自治推進協会という、地域住民によるごみ減量の啓発や清掃活動など、地域の環境衛生の向上を図るための活動を行う団体があり、熱心な市民がとても多いです。この活動に参加している市民はたいていその地域の中でも信頼のある人が多い傾向にあるため、環境衛生自治推進協会で活動している人たちに、いかに協力してもらうかが成功の1つの要因だと思います。

 また実施1年目には、臭気や虫についての苦情・相談が色々とありました。寄せられた苦情や相談については、1件1件対応し、それらを基に生ごみ分別についての資料を作成し、市民へ情報提供しています。こうした地道な努力もあり、3年が経過した今では、苦情はほとんどなくなりました。

生ごみの分別回収の開始に当たっては、対象地域に約1年前からアプローチを始めています。最初に地区の役員に説明に行き、その後、住民説明会へと段階を踏むようにしています。住民説明会にはだいたい60〜70%の住民が参加しています。最近は、未実施地区から実施の催促の問い合わせがくるようにもなりました。

生ごみの分別収集は、缶やびん、容器包装プラスチックを分別するのと同じ位置付けですが、燃やすごみの中に入れてしまえばわかりません。そこで分別状況把握のため組成調査を実施したところ、およそ95%の世帯が分別を実施していました。またある地区では300世帯の調査を実施したところ、未実施世帯が1%未満でした。これには涙が出るほどうれしかったことを憶えています。

生ごみ分別回収の費用は、容器包装プラスチックと同程度です。燃やすごみを減らし、収集回収を減らし、焼却処理設備が小さくなれば、燃やすごみにかかっていた処理費用を生ごみ分別回収の費用に補えますし、二酸化炭素排出量も削減できますね。

今後の目標

 食品廃棄物の回収・処理の委託先である株式会社エコライフアシストが保有している堆肥化施設は、当初1万世帯分までの対応能力のものでしたが、平成25年に設備を増強し、2万世帯程度まで対応できるようになりました。

現在は株式会社エコライフアシスト1者のみでの処理委託ですが、今後、回収する世帯が増えた場合には、いざという時のリスク分散のためにも複数者での処理にする必要があると考えています。

生ごみ分別回収地域の拡大については、市内全域での生ごみ分別回収に向け、まずは今秋1万世帯(生ゴミ回収量750t)の参加を、そして3年以内に2万世帯の参加を目標としています。

将来的には、燃やすごみの収集回数を現状の2回/週から1回/週にできればいいですね。

 

関 直人(せき なおと)
藤枝市生活環境課長

 

 

 

 

 

藤枝市 環境水道部 生活環境課

藤枝市岡出山1−11−1 電話054-643-3681

http://www.city.fujieda.shizuoka.jp/


 

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