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ビジネス事例紹介 環境ビジネス成功の秘訣

コンクリートパネルのリサイクルのはなし(株式会社長大)

株式会社長大
(製造所:ダイヤ・プロフェッショナル・ジャパン)

設  立 1968年2月
資 本 金 31億750万円
従業員数 632名(2013.9.30現在)

どうしてもリサイクル材が使えないモノ・場所・コトetc…3Rが市民にまで浸透した現在においても、まだまだこうしたモノがあるのが現実です。
今回は、視点を変えることでその様なモノをエコにできた事例をご紹介します。
株式会社長大エコプロダクツ事業部の営業企画部課長の狩野氏、エコプロダクツ技術部課長の井田氏にお話を伺いました。


企業概要

長大は建設コンサルタント会社として、1968年2月に創業しました。橋梁の計画・設計を得意分野とし、1970年には本州四国連絡道公団よりその後20年に及ぶ本四架橋プロジェクトの第1号を受注しました。

以降順調に全国展開を進め、1994年のソウル事務所開設を足がかりに、現在では東南アジアを中心に海外6拠点を構えるまでになりました。

事業分野としては、道路・橋梁・道路情報サービスなどの建設コンサルタント事業から、有料道路の運営などのサービスプロバイダの領域まで事業を拡大し、インフラ事業を総合的にカバーできる組織展開を目指しています。

一方、全国的な公共投資の減少により土木工事が停滞するなか、当社としても新規事業を模索し、本業にも係わりの深いコンクリート用型枠で何かできないかという考えは自然の流れでした。

コンクリートと型枠

コンクリート構造物の施工は、構造物の形状に合わせた型枠を建てこんだ後、コンクリートを流し込み、硬化後型枠を外すというシンプルなものです。橋、道路、ビル、駐車場、庭など、コンクリートを利用する全てのものが、基本的に型枠を使ったこの方法で造られます。

型枠材の種類は、合板、鋼製型枠、合成樹脂製型枠などがありますが、安価でどこででも簡単に手に入り、現場ですぐに加工できる合板が一般的に使用されています。

通常、合板は3回程度繰り返し使えますが、それ以上の使いまわしは、施工したコンクリート表面が荒れる原因となります。例えば、人目につくような橋脚などは、景観等の観点から滑らかな美観が求められるため、過度な合板の使いまわしができないのが現実です。

使用後の合板は、一般的には焼却処分され、一部はサーマルリサイクルにより熱回収が行われますが、マテリアルリサイクルにより原料としての再利用が行われることは殆どありません。

合板の多くは南洋材が利用されており、カーボンニュートラルであるとの考えもありますが、消費量が多いため樹木の成長が需要に追いつかず、森林破壊を引き起こす原因ともいわれています。

では、長期間繰返し使用ができる鋼製の型枠がこれからのニーズの中心になるかというと、重い、高価、輸送にコストがかかる=輸送時の二酸化炭素排出量が多い、保管場所が必要、現場でも重いため扱いが手間、錆びるため防錆剤等のメンテナンスが必要などの理由から用途が限られています。

現在、土木工事に使われる多くの資材に、リサイクル材が使用されるようになってきました。「リサイクル材を利用した新しい型枠も可能ではないか?」そう考えたのが今から約4年前の2009年のことでした。

            型丸                           合板

そして完成した型丸

型枠材をリサイクルするというビジネスの方向性は定まっていたのですが、なかなか適当な材料が見つからない中、ダイヤ・プロフェッショナル・ジャパン(以下、ダイヤプロ)代表の石川さんから連絡が入りました。ホームセンターで集めた合成樹脂板と厚紙でつくる型枠材の提案です。当時、石川さんは型枠大工としての現場経験を経て、コンクリート用型枠の製作を手がけるダイヤプロを立ち上げて間もない頃でした。石川さんの型枠大工としての経験が、今回のビジネスの大きなヒントになっています。

試作品を元に素材の種類や形状の選定、製造コストや生産体制など熟考し、完成した製品が型丸(かたまる)の初期モデルでした。

その後、施工試験結果やユーザー様からのご意見を踏まえた改良を重ね、少しずつ性能も上がり、現在の型丸が出来上がりました。

型丸は、合成樹脂板に耐水性板紙を貼り、その上を合成樹脂フィルムで被ったものに間伐材の桟木を取り付けて型枠として利用します。

桟木を取り付けるまでをダイヤプロの工場内で行うことで、現場での端材等の廃棄物の発生を抑え、現場作業の負担を軽減します。

合板と何が違う?

使用する合成樹脂フィルムはコンクリートとの剥離性が高いため剥離剤の塗布が不要で、脱枠も容易になります。脱枠後もウエスで表面を軽く拭くだけで次のコンクリート打設に使用することができます。試験施工では最大15回程度まで繰り返し利用できた実績があります(ただし、使用環境や方法により繰り返し利用回数は異なります)。

実際の現場では5回程度の使用を目安にご使用いただき、使用後は型丸を回収し、桟木等を外した後、合成樹脂フィルムを貼り換えることで繰り返し使用しています。

そのため、型丸は販売商品ではなく、レンタルという形態を取っています。

なお、現場に運ばれた型丸は、合板と同じように職人によって組み上げられ、コンクリートを打設、硬化後に外されます。

型丸の開発コンセプトとして『今までの合板型枠と同じように扱うこと』を目指しました。初めて使用される職人さんは、合板の場合と使用感の差を感じることもあるようですが、使用工具も合板と同一ですので、現場での混乱を招くこともなくご利用いただけると自負しています。

合板との比較を以下にまとめてみました。

・ 剥離剤が不要なため手間が減る
・ 合板では板の継ぎ目が施工不良となり補修が必要なこともあるが、型丸では板の継ぎ目が無いため補修が不要
・ 使い勝手は合板と同じ(大きさや厚みも同じ)で、現場に違和感なく受け入れられる。
・ 合板は現場でカットするため端材が廃棄物として発生するが、型丸は廃棄物が現場で発生しない。
・ 間伐材と古紙を利用したエコ製品で、繰り返しの利用ができる

ユニークな名前「型丸」の由来

船の名前で○○丸というのが多いのはなぜかご存知ですか?

「板子1枚下は地獄」と昔からいわれているように、今も昔も航海は危険が伴います。出港した船がまた港に戻り、その軌跡が円を描くようにとの願いをこめて、船の名前には○○丸とつけるといわれているそうです。

これって、まさに当社の型枠事業とぴったりとあてはまっていると思ったんです。当社から出港した型丸が、お客様のもとで無事に使命を果たし、また当社に戻るという型枠レンタル事業の成功を願い、型丸という名前がつけられました。

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型丸はまだまだ発展途上で、改良の余地を残している製品だと思っています。製品の改良には、ユーザー様の声が貴重な財産となりますので、是非一度お声がけを頂き、厳しい評価をいただければ幸いです。

テキスト ボックス:

狩野佳彦(かのう よしひこ)写真右
2010年 株式会社長大へ入社

井田一成(いだ かずなり)写真左
1994年 株式会社長大へ入社
2009年 本事業の立上げと同時に技術担当として参加

 

 

株式会社長大http://www.chodai.co.jp/
東京都中央区日本橋蛎殻町一丁目20番4号

株式会社ダイヤ・プロフェッショナル・ジャパン
http://www.facebook.com/katawakurentaru
富士宮市三園平1081


 

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