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ビジネス事例紹介 環境ビジネス成功の秘訣

資源リサイクルフォーラム

 平成28年度 資源・リサイクルフォーラムが10月21日(金)静岡市民文化会館中ホールにて開催されました。今年度のテーマは「食品ロスの削減」で、3Rの推進に関する講演や事例発表が行われました(以下、今回の講師と演題)。

講?? 演
地域資源を活用した「うなぎいも」の取組
講師:うなぎいも協同組合(浜松市)??? 理事長? 伊藤? 拓馬? 氏

事例発表
「ふじのくに食べきりやったね!キャンペーン」に参加して、 食品過剰廃棄社会ニッポンと飲食店経営を考える
講師:株式会社こころ(浜松市) 執行役員? 本部長? 外食事業部営業部 太田 裕二? 氏

特別講演?? フードロス・チャレンジ・プロジェクトについて
講師:? フードロス・チャレンジ・プロジェクト? 代表 大軒 恵美子? 氏

 


講?? 演
地域資源を活用した「うなぎいも」の取組
講師:うなぎいも協同組合(浜松市)??? 理事長? 伊藤? 拓馬? 氏

 うなぎいも協同組合理事長 伊藤拓馬氏は「地域資源を活用した『うなぎいも』の取り組み」と題し、浜松地域で普段捨てられるうなぎ残渣を肥料に使用し栽培したサツマイモ「うなぎいも」の取り組みに関して発表がありました。

 伊藤氏は農地法の改正に伴い、地域活性化と地域貢献を目的に一般企業として農業へ参入。機械化・大規模化による事業化を目指し取り組みを続けていましたが、既存のやり方に限界を感じ、収穫した作物の規格外品を加工して販売することに着目、生産した加工品を「うなぎいも」ブランドとして売り出す商品展開をしました。

 うなぎのまち浜松の高い認知度に注目した伊藤氏は、「うなぎの消費量が日本一であれば廃棄物量も同様に日本一である」という観点から、通常、廃棄する頭や骨などのうなぎ残渣を肥料化し、サツマイモを栽培することを考えました。また、栽培する農地に耕作放棄地を活用し、うなぎいも畑とする「うなぎいも」プロジェクトを発足しました。

 うなぎいもとしてブランド化してからは認知度が向上し、浜松市での新しい名物として認知され始める中、イベントへの出展などPR活動を続けることにより、2015年には静岡県発の特産品として台湾への進出も果たしました。

 こうした取り組みを語る中で最後に伊藤氏は、うなぎいもが目指すものとして「農業生産者の所得向上」を目的とし、関連商品の総売り上げ50億円を目指す、と意気込みを語って講演を終わりました。

 

事例発表
「ふじのくに食べきりやったね!キャンペーン」に参加して、 食品過剰廃棄社会ニッポンと飲食店経営を考える
講師:株式会社こころ(浜松市) 執行役員? 本部長? 外食事業部営業部 太田 裕二? 氏

「『ふじのくに食べきりやったね! キャンペーン』に参加して、食品過剰廃棄社会ニッポンと飲食店経営を考える」と題し、株式会社こころ 執行役員本部長 外食事業部営業部 太田裕二氏から、深刻な社会問題となっている食品ロスについての取り組み事例についての発表がありました。

 日本の食品ロスによる年間食糧廃棄量(642万トン)が、世界の食糧援助量(320万トン)を大きく上回っていることに衝撃を受けた太田氏は、この問題を食に関係する各産業・飲食店・そして自分たちの日常生活の傍にある非常に大きな問題であると捉え、課題解決のため「ふじのくに食べきりやったね! キャンペーン」への賛同を表明し、自社で取り組んでいる活動について次のように語られました。

  • 自社各店舗における棚卸分析を実施し、在庫額、および調理ミスや賞味期限切れ等による食品ロスの金額を精査し、売上額に占める損失割合を「ロス率」と設定し算出。
  • 仕入れにおけるロス率目標を0.3%、上限値を0.5%と設定し、その目標数値達成を実践するための定期的な情報収集と取り組みの習慣化を徹底。
  • 売価と提供するメニューをグラム単位で管理し、お客様に満足感があり、かつ食品ロスが発生しない適正量を提供するメニュー開発。

 活動事例について語る中、太田氏は「取り組みを継続する難しさはあるが、食品ロスの削減を仕組化することで取り組みを当たり前にする企業文化を醸成し、問題を自分のことと受け止められる情報を企業から発信することで、日常生活において食品ロス削減に取り組んでもらえるきっかけとなって貰えれば」と話し、今後も静岡県発の企業として、問題改善に向け鋭意取り組む所存であるとのことでした。

 

特別講演?? フードロス・チャレンジ・プロジェクトについて
講師:? フードロス・チャレンジ・プロジェクト? 代表 大軒 恵美子? 氏

 最後に特別講演としてフードロス・チャレンジ・プロジェクトについて、フードロス・チャレンジ・プロジェクト 代表 大軒恵美子氏の講演が行われました。

  これまで発展途上国で食料が足りないので、食糧を行き渡らせるために「食料を増産すべき」という意見が一般的でした。ところが、2011年に国連食糧農業機関(FAO)が「食糧ロス、食糧廃棄の実態を探る世界初の調査レポート」を出版。実は、食糧量ではなく食糧が様々な理由で流通していないこと、つまりフードロス問題が提起されていました。

これまで発展途上国だけの問題と考えられていた問題について、先進国による食糧廃棄問題も大きな原因として根底にあるのではないかという見方が強まりました。

フードロスは食糧の生産から消費におけるそれぞれの過程で発生しており、先進国では廃棄や食べ残しが原因となっているが、途上国では乾燥技術や食糧の加工技術といった技術面での不足が原因となり、食糧が流通する前に腐らせてしまった結果としてフードロスへ繋がっているため、原因が各国によって一様ではなく様々な要因によって発生しているとのことでした。

 フードロス・チャレンジ・プロジェクトは、このようなフードロスに関する啓発に重きを置いた活動で、「食べる」と「捨てる」を「考える」ことで、何が問題なのか、どこで起こっているのか、そういった問題に対して身の回りでできることは何かを考えてもらうため、実施している以下の4つのアクションについて紹介がありました。

1.「サルベージパーティ」
各家庭で余っている食材を持ち寄り、プロのシェフにそれらの食材を即興で調理してもらい、調理のコツやノウハウを学びながら皆でおいしく食べようという取り組みです。フードロスへのPRと食材を無駄にしない・持て余さないためのコツや調理法を学ぶワークショップ形式でのイベントです。

2.「ごちそうとぼうさい」
地域の皆で集まり、持ち寄った非常食をプロのシェフが調理し、味気ない非常食をごちそうに変えます。日々の食卓に取り入れることで、防災意識を高め、非常食の備えに繋げるワークショップです。
非常食といえども、栄養・量が足りていれば良いというわけではなく、長期的な避難生活の場合、食は精神の拠り所にも繋がります。またお年寄りのいる家庭では柔らかい食事を用意する必要があること等、非常食を食べながら防災に関して学び、考える場を提供することを目的としたイベントです。

3.「もったいない鬼ごっこ」
小学生以上を対象としたフードロスに関する体験活動。 ひとりひとりが「まっすぐな人参」や「曲がった人参」などの条件のついた食べ物になりきって鬼ごっこをし、「曲がった人参はケンケンでしか移動できない(補足説明:生産地では、形の悪い規格外品は捨てられてしまう可能性が高いことをハンデとして置き換え)」など、廃棄される規格外品の食材になりきりフードロスが産まれる過程を疑似体験することで、自分たちの周りにある食糧問題を感じるきっかけを作ることのできるゲームです。

4.「つれてって!それ、フードレスキュー」
食糧廃棄に関する問題提起をしたプロモーションビデオをスーパーマーケットで展開し、見切り品等の積極購入を進める啓発キャンペーン。消費者は賞味期限が近い商品の購入を避ける傾向にある中で、近日中に消費するのであれば、賞味期限が近いものを選ぶことは廃棄される商品を減らすポジティブアクションです。見切り品の値引きシールにキャンペーンキャラクターのシールを加えることで、食糧廃棄について考えるきっかけ作りと期限の近い商品購入の推進を行う活動です。

 最後に、今後は情報発信・啓発だけでなく、もっと踏み込んだ消費者の普段の生活パターンや食糧問題への考え方を変えられるようなアクションを企画したい、として講演を終了しました。これらの情報については、フードロス・チャレンジ・プロジェクトのwebサイト(http://foodlosschallenge.com/)でも詳しく紹介しているとのことです。

 

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