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ビジネス事例紹介 環境ビジネス成功の秘訣

静岡県海洋プラスチックごみ防止「6R県民運動」推進大会

令和元年5月30日(木)、静岡県庁にて、静岡県海洋プラスチックごみ防止「6R県民運動」推進大会が開催されました。この大会は静岡県海洋プラスチックごみ防止県民運動推進本部が主催したもので、近年、生態系や人の健康への影響が懸念されるとして、海洋プラスチックごみ問題の解決が地球規模での喫緊かつ重要な課題となっており、海洋プラスチックごみの増加に対応するため、県民一人ひとりによるプラスチックごみの発生抑制と海洋への流出を防止する6R県民運動を推進することを趣旨としています。
大会では、最初に全国の海洋ごみの調査・研究を行っている放送大学客員教授・岡山大学非常勤講師で、元日本福祉大学社会福祉学部教授の磯部作氏による講演が行われました。
(講演要旨は下記参照ください)


会場からの質問に回答する磯部先生

講演の後、県民運動推進本部長である川勝平太知事は、駿河湾は「※世界で最も美しい湾クラブ」に加盟しています、海洋プラスチックフリーをまず駿河湾で達成しましょう、と挨拶されました。
※ 1997年3月10日にドイツのベルリンで設立され、フランスのヴァンヌ市に本部を置くNGO


挨拶する川勝知事

「6R県民運動」基本指針を説明した東海大学非常勤講師の千賀康弘氏は、日本は米国に続き、世界で2番目に1人当たりのプラ製容器包装廃棄物量が多い国です。プラスチックは、一旦、自然界に廃棄されてしまうと紫外線や波等の影響で劣化し、回収が困難になるため、形が残っているうちに回収することが重要です、と述べられました。


「6R県民運動」基本指針を説明する東海大学千賀先生

大会宣言をする静岡県消費者団体連盟小林昭子会長

閉会の言葉を述べる織部県環境局長

(磯部作先生 講演要旨)
海ごみは、漂着(海中)ごみ、漂流ごみ、海底ごみの3つに大別されます。このうち最も多くを占めるのが海底ごみです。
海ごみの種類は人工系と自然系に大別されますが、問題となるのは自然界では分解されにくい人工系のごみで、日本の人工系の海ごみは26,000tといわれています。
島国である日本は海流の影響を強く受けるため、日本海側と太平洋側では海ごみの性質が大きく異なり、日本海側は人工系ごみが、太平洋側は自然系ごみがそれぞれ多いことが特徴です。
海ごみの中でもプラスチックは分解されにくく、餌と間違えて魚や亀等の体内に取り込まれ、釣り糸として鳥の体に巻き付くなどの深刻な被害が報告されています。また※マイクロプラスチックとなって魚や貝類等に取り込まれ、食物連鎖を経て人間にも取り込まれていることがわかっています。今のところ人の健康への影響に関する報告はありませんが、マイクロプラスチックはPCB等の有害物質を吸着する性質があるため、その影響が懸念されています。

海ごみの起源は陸上です、陸上におけるごみの発生源対策は非常に重要です。国民一人一人がごみの適正処理に協力することは当然ですが、身近なところでは、ごみ集積所がカラスなどに荒らされるとプラスチックが飛散して、河川から海洋に流入し海ごみとなりマイクロプラスチック問題に繋がります。ごみ集積所を動物に荒らされないためには、ごみ集積所をきちんと整備することが重要です。
また、災害により発生するごみも海ごみ問題の大きなウエイトを占めています。環境省によると南海トラフ巨大地震では、最大35,000万tのごみが発生するといわれており、これは東日本大震災の約11倍となります。もちろん地震だけでなく、2018年7月の西日本豪雨では、たった数日間で5,115立方メートルの漂流ごみが発生、月平均で通常の4倍の量でした。これら災害ごみは発生の予測が不可能な上、一度に膨大な量が他のごみと混合して排出され、また地域の処理施設や重機、運搬車も被害を受けるため、非常にやっかいです。

一旦発生した海ごみの回収については、漂流ごみや漂着ごみは一定の回収が行われています。一方、最も多い海底ごみは取り組みが進んでいないのが現状です。しかしいくつかの自治体では海底ごみを回収し、実績を上げているところがあります。岡山県日生町(現備前市日生町)では海底ごみの回収を自治体が中心となり実施、当初は12tの回収量がありましたが、現在は5sまで減っています。広島県尾道市でも同様の取組が行われており、平成20年の回収量は約3tでしたが、年々減少し、平成26年度は約690sまで減少しています。

世界の海ごみのうちプラスチック系は1.3億万tといわれています。海洋プラスチック問題は世界中で対策が急伸しており、67か国の地域でレジ袋の規制が行われ、チリではプラスチック製のレジ袋の使用そのものが禁止となり、EUでは2029年までにペットボトルの回収率を90%にする目標が掲げられました。一方、日本は2030年までに使い捨てプラスチックを25%削減する目標が掲げられましたが、他国と比較すると見劣りする内容となっていることは否めません。我が国においても、一刻も早い対策が望まれます。

静岡県海洋プラスチックごみ防止「6R県民運動」賛同者は令和元年5月30日現在で59者となっており、今後もさらに賛同者を広めていく予定ということです。

静岡県くらし・環境部環境局廃棄物リサイクル課
電話:054-221-2426


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