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ビジネス事例紹介 環境ビジネス成功の秘訣

側面的な環境ビジネスの可能性(クミアイ化学工業株式会社)

クミアイ化学工業株式会社

設  立  : 昭和24年6月
資 本 金 : 4,534百万円
従業員数: 370名

世界的な食料不足、国内自給率の低下、食品の安全性など「食」に対する関心が高まっている。そこで今回は、「食」を支える産業のひとつ「農業」には不可欠な「農薬」にスポットを当てたいと思う。果たして、今の農薬の安全性は?環境に与える影響は?

農薬メーカー最大手であるクミアイ化学工業鰍フ製剤技術研究所長の小池好智氏と研究開発本部研究開発部企画課長の吉村巧氏にお話を伺った。

クミアイ化学本社写真

 

---まずはクミアイ化学さんの事業概要について教えてください

 当社の前身は昭和2年、現在の静岡県静岡市清水区に発足した柑橘同業組合のみかん農薬製造部門から分離発展しました。当時は、柑橘農家が自分たちの柑橘を守るために農薬の製造を行っていました。その後、1950年頃になりますが、現在の主流となっている化学農薬の流通が始まったのを契機に、当社も化学農薬の開発・製造・販売に着手、事業を大きく拡大するに至りました。保有農薬製品品目数は約200種類あり、また農薬製剤のノウハウを活かし、切花の鮮度保持剤、猫用の健康管理商品、等の農薬外の商品化にも取組んでいます。

安全で安心な農産物生産、環境への配慮といった課題を製品開発に生かし、国内だけでなく世界の主要な農作物栽培地域に適応できる農薬の研究開発を進めています。

---取材の前にインターネットで農薬について少しだけ勉強したんですが、農薬を製品化するのは膨大な時間とコストが必要なんですよね?

 新農薬開発は、文献や特許、天然生理活性物質、合成化合物などの幅広い物質の中から、農薬としての可能性のある物質のタネ(リード化合物)を見つけ出すことから始まります。タネが見出されたら、それをより高活性で持続性もあり、対象となる雑草や病害虫以外の生物や環境に安全なものとするために、化合物の改変を行って最適化を図ります。実用化の期待が持てる化合物が見出されると、圃場試験や製剤、製造法の研究や安全性予備試験を行って、その化合物の特性を把握します。そこで有望な結果が得られれば、公的機関において適用性評価試験を行い、有望な結果が得られれば、農薬登録に向けた更なる各種試験が継続されます。

 農薬は、農業生産に使われ、田や畑という開放された環境で使用されるため、病害虫や雑草への効果や作物への薬害試験の結果だけでなく、さまざまな安全性評価試験結果の提出が要求されており、毒性、残留性、環境への影響等について厳しい審査が行われます。そして、審査をパスしたのち、その薬剤が適切に性能を発揮すると同時に農作物、人や動物、環境に影響を及ぼさない使い方(使用基準)が定められ、農薬として登録されます。環境への影響に関しては、土壌中、水中での挙動、水産動植物への影響、その他ミツバチや蚕など有用生物に対する影響試験も行われます。

 なお、新農薬として選抜できる可能性は、現在50,000化合物に1つ、有望化合物が見出されて実用化されるまでには、10年前後の年月と40〜50億円の経費がかかるといわれています。

液体農薬の写真

液体農薬(フロアブル剤)

固形農薬写真

固形農薬(ジャンボ剤)

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